スーダン即応急支援部隊(RSF)が占領した油田が重要である理由とは?
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RSFスーダン即応支援部隊
東アフリカ・スーダンのRSF即応支援部隊が最近、同国最大の油田を制圧しました。
スーダンの西コルドファン州と南スーダンのユニティ州の国境に位置するムグラッド盆地の小さな町・ヘグリグには、スーダンで最も重要な油田と主要インフラが複数存在し、約75本の油井や貯蔵タンク、処理施設などが整備されています。
ヘグリグは、南スーダンのユニティ油田から国際市場への石油輸出拠点であるポートスーダンまでを結ぶ全長約1600キロメートルの大ナイル石油パイプラインの重要な中継地点となっています。
西コルドファン州からスーダン解放軍が掌握する北コルドファン州の州都アル・オベイド近郊まで走るこのパイプラインは、現在、RSF管理下に置かれています。
ヘグリグの占領は、RSFが西コルドファン州全域および、スーダンと南スーダンの経済の重要部分を掌握していることを意味します。
RSFはまた、戦略的に重要なアル・オベイドの町にも注目しています。ちなみに、この町には石油精製所があり、シリア軍第5歩兵師団が大幅に増強されています。
最近の情勢変化は、石油とスーダンの港湾につながるパイプラインにほぼ全面的に依存している内陸国・南スーダンの経済にとって極めて重要なものです。
ある西側の国の軍事アナリストは、安全上の理由から匿名を条件に、英ロンドンに拠点を置くオンラインニュースサイト、ミドル・イースト・アイに対し、「RSFが南スーダンとの国境地帯のさらに多くの地域、特に南スーダンの上ナイル州周辺を南スーダン軍から奪取することも予想している」と語りました。
現在、スーダンは事実上二分されており、北部、東部、中部は陸軍が掌握し、RSFは西部および、同盟国の支援を受け南部の一部を掌握しています。一部の報道では、スーダン戦争によって武器と傭兵のネットワークが構築されたと言われています。この状況により、北アフリカ・リビアと同様にスーダンが二分される可能性が再び高まっています。

