独立に向けた欧州の試練:米国の支援なしでの対ウクライナ資金援助に向けたEU首脳会合
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アメリカとの戦略的な対立の拡大および亀裂を受け入れたことで、持続可能なウクライナの今後の経済確保に焦点を当てた次回のEU首脳会合は、アメリカから独立した足がかりと考えられています。
(last modified 2025-12-17T08:09:42+00:00 )
12月 17, 2025 12:08 Asia/Tokyo
  • EU首脳とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領(中央)
    EU首脳とウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領(中央)

アメリカとの戦略的な対立の拡大および亀裂を受け入れたことで、持続可能なウクライナの今後の経済確保に焦点を当てた次回のEU首脳会合は、アメリカから独立した足がかりと考えられています。

ヨーロッパの首脳陣はあす18日木曜に開催されるEU首脳会議を前に、長年の同盟国である米国が欧州の安全保障維持というこれまでの役割から退くことに加え、極右への支援や欧州の国内政策批判といった行動を通じて、EUの結束と安定を損なう要因と化していることを益々認識しつつあります。しかも、こうした動きが起きているのは、ウクライナが深刻な財政難に陥り、長期的な約束順守を必要としている最中でのことです。

【ParsToday国際】ドナルド・トランプ米大統領の下での、特にウクライナ戦争に対するアメリカの姿勢の変化、そしてヨーロッパを信頼できないパートナーだとした米戦略文書の発表を受けて、ヨーロッパの指導部は、自国の安全と利益の確保に向けより独立した道を歩むべきという結論に達しました。この道筋には、集団防衛能力の強化、新たな貿易相手国の模索、そしてアメリカの直接的支援に頼らずに重要な財政決定を下すことが含まれます。

あすのEU首脳会合は包括的な対ウクライナ経済支援策の承認に焦点を当てる予定とされ、アメリカに依拠した旧来のアプローチの転換を象徴するものです。ヨーロッパは世界に向けて明確なメッセージを発信しようと努めています。EUは、たとえ北大西洋の向こう側の同盟国から受けていたこれまでの支援を失っても、独立した地政学的勢力として行動し、近隣地域の安定の責任を担う能力を備えています。この措置は、加盟国内の財政的・政治的課題を伴うものの、変化し続ける国際体制における新たな役割の確立に向けたヨーロッパの決意を示すものと言えるでしょう。

 

 


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