国際機関の、核合意を巡るアメリカへの要請
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国連の中満(なかみつ)軍縮担当上級代表
アメリカのトランプ大統領が、イランとの核合意に関して決定を下す時期が近づくにつれ、アメリカ政府に国際的な取り決めを履行させるための国際社会の努力が高まっています。
国連の中満(なかみつ)軍縮担当上級代表は、NPT核兵器不拡散条約の再検討会議・準備委員会で、イランと核合意を締結したすべての国が、この取り決めを実施し、この合意が長期に渡って維持されるよう期待感を表明しました。
今からおよそ3週間後に、アメリカのトランプ大統領は、イランの核関連の制裁停止を延長するか否か、決定を下すことになっています。この合意でははっきりと、イランが取り決めを守る限り、アメリカは、停止された制裁を復活させないことが定められています。IAEA国際原子力機関は、これまで10回に渡り、イランが核合意を遵守していることを認めてきました。こうした中、トランプ大統領は、これらの報告を無視し、イランとの核合意は、アメリカ史上最悪の合意だとし、それを破棄しようとしています。このようなアメリカの無責任な態度は、国際社会の懸念を招いています。
核合意は、EU28カ国を代表したEU上級代表と、7カ国の代表による12年以上の協議の末に得られたものです。この核協議のまとめとして作成された核合意は、現在、国連安保理決議2231の一部となっており、アメリカをはじめとするすべての理事国から承認されました。また、IAEAや国連の査察団が、3年近くの間、常にイランに派遣され、この国の核活動の平和性を認めています。
現在、国連の軍縮担当上級代表が、アメリカのトランプ大統領に対し、イランとの核合意の取り決め遵守を続けるよう求めています。アメリカがこの合意を離脱すれば、イランは、核合意前の核活動を復活させることになるでしょう。
イランのザリーフ外務大臣は、ニューヨークで、はっきりと、トランプ大統領が核合意を破壊した場合のイランの選択肢について説明しました。ザリーフ外相はこのように語っています。
「アメリカが核合意から離脱すれば、イランはさらに速度を増して、以前の核活動を再開する」
世界のほぼすべての国、安全保障に関する国際機関が、一部のアメリカの共和党議員、政治家やアナリストと共に、核合意の維持を求めています。このことは、イランとの核問題を巡って、アメリカが完全に孤立していることを物語っています。