中国とドイツが、アメリカの経済政策への対抗に向けて協力
7月 10, 2018 19:40 Asia/Tokyo
アメリカが大規模な追加関税を課すと同時に、ドイツのメルケル首相と中国の李克強首相が、多極的な通商体制の維持を強調しました。
AP通信によりますと、李首相は9日月曜、訪問先のドイツ・ベルリンにてメルケル首相と会談した後、各国からの輸入品に対する追加関税という、アメリカの一方的な決定を批判し、「このようは行動は、自由貿易や世界経済の発展に反するものだ」と語っています。
また、ドイツと中国の間で236億ドル相当の複数の協定が調印されたことに触れ、「中国は、通商分野をはじめとする全ての分野における、ドイツとの関係拡大を歓迎する」と述べました。
一方、メルケル首相も、「ドイツと中国は、アメリカとは逆に、改めて国際的な通商体制やそれに関する法規を遵守すべきだということで合意した」としています。
アメリカのトランプ大統領は今月6日、中国産の鉄鋼に対するアメリカの追加関税をめぐり、中国がWTO世界貿易機関にアメリカを提訴した事に反応し、また、中国製品や技術の移転に対し各国の企業に圧力を行使する目的で、中国からの製品に対し340億ドルに相当する25%の関税を賦課しました。
この問題に伴い、中国はアメリカ製品に対する同等の関税を課すとしています。
トランプ大統領は、EUをはじめとする外国から輸入されるアルミニウムと鉄鋼にも追加関税を賦課しました。
李首相は8日日曜、中国とドイツによる5回目の政府間協議に参加するため、ベルリン入りしています。