デンマークのミンク農場でコロナ変異種、全1700万匹を殺処分
世界最大のミンク毛皮生産国デンマークで新型コロナウイルスの変異種が確認され、感染拡大を食い止めるために国内で飼育されている全ミンクを殺処分することになりました。
米CNNによりますと、デンマークのフレデリクセン首相は4日、殺処分は衛生当局の勧告に基づく必要な措置だったと強調し、「ウイルスがミンクで変異した。変異したウイルスは人にも感染している」と説明しました。
同国の感染症対策機関によると、ミンク農場で変異したウイルスの症例5例が見つかり、抗体に対する反応が低下した人の症例が12例確認されました。このまま同ウイルスの感染が拡大すれば、ワクチンの効果が限られる事態も予想されています。
「変異が見つかった以上、われわれには世界に対する多大な責任がある」と首相は強調しました。
当局によると、デンマーク国内のミンクの数は1500万~1700万匹になります。6月以来、感染したミンクの殺処分が繰り返されてきましたが、ミンク農場での感染拡大を食い止めることはできませんでした。
10月には感染が確認された農場や感染の疑いのある農場から半径8.4キロ以内の範囲で、ミンク100万匹が殺処分されていました。フレデリクセン首相は、警察や軍なども動員して殺処分を急ぐと説明しています。
ミンクはオランダやスペインでも感染が判明して殺処分が行われています。
フレデリクセン首相は、一部地域で変異ウイルスの感染拡大を防ぐために新たな規制を導入すると発表し、「そうした地域の住民は近い将来、さらなる規制に備えなければならない」と語りました。
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