視点;世界最大のサイバー攻撃受難国、アメリカ
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サイバー攻撃
米国は、世界最大のサイバー大国であり、近年、他の国、特にライバル国や反米的な国のインフラの破壊や情報アクセスを目的として、多数のサイバー攻撃を行ってきました。 しかし、今では世界最大のサイバー攻撃受難国となっています。
米紙ニューヨークタイムズによりますと、ハッカー集団が米国財務省を攻撃しましたが、この攻撃は過去5年間で最も複雑かつ、おそらく最大のサイバー攻撃の1つと言うことができます。 トランプ政権は13日日曜、「ある外国政府から支援を受けたハッカー集団が、財務省や商務省といった我が国の多くの主要な政府のネットワークに侵入し、これらの電子メールシステムにアクセスした」と発表しました。トランプ米大統領の命令により、先月に長官が解雇された国土安全保障省のサイバーセキュリティー・インフラストラクチャー・セキュリティー庁も、このサイバー攻撃の標的になっています。米紙ワシントンポストは、ロシア政府との関係が取り沙汰されているハッカー集団の「コーズィー・ベアー(Cozy Bear)」がこのサイバー攻撃を行った可能性があると主張しています。ワシントンにある在米ロシア大使館は、この主張を強く否定しています。この事件が発覚した後、米国当局は、「他の政府機関も米国連邦システムへの過去5年間で最も複雑、かつおそらく最大の攻撃の1つと思われる今回の攻撃の標的にされたかどうかを、現在調査中である」としました。
このサイバー攻撃は、トランプ政権にとって寝耳に水だったように思われます。 実際、米国はサイバー軍を結成し、複雑なメカニズムを立ち上げることで、サイバー攻撃に対してはある程度安全であると常に信じてきました。 しかし現在、この国は、数多くの主要な連邦機関を標的として最大のサイバー攻撃の1つにさらされています。
米国は、世界レベルで、サイバー攻撃のかなりの責任を担ってきました。 サイバースペースの重要性を考えると、米国はこの分野でより新しい戦略を開発し、それを実行しようとしています。トランプ大統領は2018年9月20日、アメリカでは15年ぶりとなる国家サイバー戦略に署名しました。
元国家安全保障問題担当大統領補佐官のジョン・ボルトン氏は、「米国の新サイバーセキュリティ戦略は、我が国を標的とするあらゆる国への侵略的な報復を求めている。我が国に対してサイバー攻撃を行う国は、我々からの攻撃的かつ防御的な反応を覚悟する必要がある」
米国の新サイバー戦略の重要で特徴的な側面は、攻撃的なサイバー作戦への重視です。オバマ前米政権はサイバー攻撃の実施方法に制限を設けましたが、トランプ政権は政府のサイバー戦略におけるこれらの制限の多くを撤廃しました。トランプ大統領は、自国のバーチャル空間のセキュリティアプローチの変更を命じ、連邦機関に向け、外部の脅威に対する自己防衛と機密情報保持のための方策に関する新しいガイドラインを提示しました。と同時に、2018年の米国サイバー攻撃戦略の発表は、実際には、サイバー攻撃を含む世界レベルでの米国のサイバー行為のための理論的基礎を築くためのものでした。
「スタックスネット(Stuxnet)」といった悪意のあるソフトウェアや、悪質なコードであるマルウェアを利用したイランの核施設へのサイバー攻撃に示されるように、米国は敵に対してサイバー攻撃を行うときは常に、その行為を正当かつ合法的であると考えますが、一方でライバル国や敵対国からの同様の行動を許すことはありません。しかし、サイバー攻撃は両刃の剣であり、米国の敵にとっても米国に対する効果的な方法として使用できるのです。
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