WHOが、貧困国へのワクチン送付を要請
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WHO世界保健機関のテドロス事務局長
WHO世界保健機関のテドロス事務局長が、新型コロナウイルス用ワクチンの製造国に対し、貧困国にそれらのワクチンを送付するよう求めました。
テドロス事務局長は、「今現在、20の貧困国向けに1000万回分のコロナワクチンが必要とされている」とし、国際社会に対し貧困国にワクチンを提供するよう求めています。
また、世界的な傾向としての貧困国へのワクチンの引渡しの遅延を(貧困国へのワクチンの引渡しを遅延させている世界の諸国を)強く批判しました。
テドロス事務局長は先月、ドイツのシュタインマイヤー大統領とのビデオ形式による共同記者会見で、「いくつかの富裕国は現在、より多くのワクチンを確保できる確約を得るためにコロナワクチンのメーカーにアプローチしている。これは、ワクチンの公平な配布のためのWHOのプログラム・コバックスとの契約に影響を及ぼし、その結果としてコバックスに割り当てられるワクチンの量が減ってしまうことになる」と語っています。
コバックスという国際的なイニシアチブは、世界レベルでの公平なワクチンの分配を目指すものです。
今年の5月末までには、2億3800万回分のワクチンが最貧国に届けられることになっていました。
これに先立ち、WTO世界貿易機関のヌゴジ・オコンジョイウェアラ新事務局長が富裕国に対し、貧困国へのワクチン引渡しが遅延した場合には、それによる危険な結果に直面するとして警告しています。
なお、欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長は「EU加盟国からワクチン入手を強く迫られているため、現時点ではワクチンは貧困国に送付されないだろう」と述べています。
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