米ホノルルで警官3人を殺人罪などで訴追、１６歳少年射殺で

6月 17, 2021 17:46 Asia/Tokyo

今年4月に米ハワイ州で発生した、車の中にいた１６歳の少年が警官に撃たれて死亡した事件について、ホノルル検察は警官１人を殺人罪で、２人を殺人未遂罪で訴追したことを明らかにしました。

米ＣＮＮが、検察の発表として報じたところによりますと、今年4月5日にこの少年は車のリアウィンドー越しに８回撃たれ、搬送先の病院で死亡が確認されました。また、この少年の兄も銃弾２発を浴びたものの一命はとりとめました。

警察は、少年の乗っていた車が盗難車で、犯罪に使われた疑いがあるとみています。

第２級殺人罪で訴追された警官はジェフリー・トム被告（４２）で、理由なく発砲して少年を死亡させた罪に問われており、ほかにも２６歳と４０歳の警官が第２級殺人未遂の罪に問われています。

これらの加害者はいずれも、有罪になれば仮釈放なしの２０年以上の禁錮を言い渡される可能性があります。

警官側は、少年が車で突っ込もうとして自分たちの生命を危険にさらしたと訴えていますが、これに対して検察は、警官の証言はボディーカメラの映像と矛盾していると指摘し、「少年は警官の指示には従わなかったが、警官の生命を脅かすことはなかった」と主張しています。

検察側はさらに、「被告人による殺傷力の行使は不必要かつ不合理で、法の下では正当化できない」との見解を示しています。

ホノルル警察は警官の訴追について、「市民で構成される大陪審が不起訴とした警官を、検察が訴追したことに驚いている。これは極めて異例であり、過去に同様の措置が講じられた事例は認識していない」とする声明を発表しました。

なお、大陪審は先に、警官３人をいずれも不起訴処分としています。

これらの警官３人の初出廷は６月２５日に予定されています。

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