在米イスラム教徒が、制裁を理由としたイラン産化粧タイルの没収に抗議
アメリカ・バージニア州にあるモスクの責任者らが、各種制裁を口実としたアメリカでのイラン産化粧タイルの没収に抗議するとともに、モスク建設のためのこれらのタイルの使用許可を求めました。
AP通信によりますと、バージニア州マナサス市にあるモスクの集団礼拝師であるアボルファズル・ナーヒディヤーン師は、ある記者会見において、「すでに今年6月に、モスク用の化粧タイルがテヘラン南方の聖地ゴムからアメリカに向けて発送されている。しかし、米ワシントンのダレス国際空港で税関を通過できず留め置かれたままとなっている」と述べています。
ナーヒディヤーン師によりますと、これらのタイルはバージニア州内でのモスク新設に使用される予定でしたが、ダレス国際空港の税関・国境警備局が同月21日、対イラン制裁違反を口実に、これらのタイル貨物を留め置いているということです。
ナーヒディヤーン師はまた、「これらの化粧タイルは寄贈品で、これらに対する代価は支払われていない。しかし、アメリカ税関・国境警備局は対イラン制裁違反を主張し、これらを没収したままにしている」と語りました。
アメリカ税関・国境警備局は、これらのタイルがイランに返送されるか、廃棄されるべきだと表明しています。
ナーヒディヤーン師はさらに、化粧タイル破壊の可能性に関しても警告し、「これらのタイルを廃棄することは、コーランやその章句を廃棄することに等しい」と述べました。
CAIRアメリカ・イスラム関係評議会の執行部長は、モスク建設用化粧タイルの没収・留め置きを批判し、「対イラン制裁に関してどのような見解が存在するかはさておき、イスラム芸術関係作品に関するこのような法律の執行は無意味だ」としています。
バージニアイスラム教徒協会長の見解でも、イラン産タイルの没収はアメリカにおける反イスラム的な偏見の存在に関係しているということです。
同協会長は記者会見で、「仮にイスラム建築用タイルではなく、聖母マリアのタイルだったら、我々はここでこのような没収・留め置きの問題について話していただろうか?」と語りました。
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