全米のヘイトクライム、昨年は過去12年で最多
10月 28, 2021 20:14 Asia/Tokyo
米連邦捜査局(FBI)は28日木曜までに、昨年報告されたヘイトクライム(憎悪犯罪)は7700件以上にのぼり、2008年以降では最多となったと発表しました。
CNNによりますと、FBIがこのほど公表した憎悪犯罪統計の改訂版によれば、昨年のヘイトクライム件数は2019年に比べて約450件の増加となりました。これまで最多だった2008年は計7783件でした。
今回の報告書によると、アフリカ系(黒人)を狙った件数は前年の1972件から2871件に、アジア系は161件が279件に拡大。半面、ユダヤ系住民らに対しては963件が683件に減りました。
アジア系の被害は、新型コロナウイルスの感染拡大により、インターネット上や政治的言動などで標的とされ、実際の件数はより多いとの見方もあります。
ヘイトクライムは、相手の人種、民族、性的指向、性別、宗教や身体障害などを理由にした犯罪で、被害の届け出は近年、増加傾向にあります。2019〜2020年の伸び率は過去最高で、特定の一つの偏見による被害件数は昨年8052件で、2019年の3954件から急増していました。
報告書によると、人種や民族的な要因で狙われた被害者の比率は61.8%で、19年の58%から上昇。性的指向が原因の事件は約20%、宗教的な偏見は13.3%でした。
年次の憎悪犯罪統計は1990年の連邦法により司法省とFBIが作成を義務づけられていますが、実際の件数よりも少なく計上されているとの指摘もあります。
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