南ア野党、「国会議事堂の火災に与党が関与」
南アフリカの野党の指導者の1人が、同国の国会議事堂で発生した火災に与党が関与していた、としました。
ロシア・スプートニク通信によりますと、南アフリカでは公共部門における汚職と不正行為の申し立てを調査する委員会が2018年に設置されました。
この委員会は昨年12月下旬に同国のラマポーザ大統領にデータを提出し、大統領は報告書の一部の公開を余儀なくされました。
南ア国民議会党のウィリ・マディシャ氏はこの報告に触れ、「おそらく、この報告書の情報は政府の腐敗を示していると思う。自分から見て、ラマポーザ政権とその閣僚らはこの情報を葬りたがっていると思われる」と語っています。
また、「議事堂の建物は厳重な保安警備体制がしかれているため、自分は今回の火災に驚きを禁じえない。しかし、深刻な問題が提起されるたびに、この場所が事件に巻き込まれてきたことは指摘しておかねばならない」としました。
南アフリカ南西部ケープタウンにある同国国会議事堂で現地時間の2日日曜朝、火災が発生しました。
ここには、下院にあたる国民議会などが入っており、各委員会や州議会の会議にも使用されていました。
その後まもなく、下院のある「新館」で別の火災が発生しました。
火災はまだ鎮火しておらず、原因はまだ解明されていませんが、警察は容疑者を逮捕・尋問しました。
南アフリカの公共事業インフラ相によりますと、何者かの細工により、スプリンクラーが作動しなかったということです。
今回の火災は、昨年死去した南アフリカの有名なツツ大主教の追悼式が議会近くのセントジョージ大聖堂で行われた後、発生したものです。
出火元は、羽目板張りの部屋が入る1884年に完成した最も古い棟とされています。
当局によりますと、この火災で議事堂の大半が焼失しましたが、死傷者は報告されておらず、究明のための捜査が依然として続けられています。
議事堂はビクトリア様式で、貴重な本が多数収蔵されています。