ウクライナ戦争による世界経済への影響
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ウクライナ戦争勃発から1カ月あまり、その経済的影響により多くの欧州諸国の状況はさらに厳しくなっています。中でも、欧州一の経済大国・ドイツはここ数週間で、過去30年で最も高いインフレに見舞われています。
(last modified 2025-10-27T05:05:03+00:00 )
4月 04, 2022 16:50 Asia/Tokyo

ウクライナ戦争勃発から1カ月あまり、その経済的影響により多くの欧州諸国の状況はさらに厳しくなっています。中でも、欧州一の経済大国・ドイツはここ数週間で、過去30年で最も高いインフレに見舞われています。

ドイツだけでなく、ウクライナ戦争の影響を受ける多くの欧州諸国が、エネルギー輸送価格の上昇により前例のないインフレを経験しています。天然ガスや石油関連製品の価格は、ここ数週間で著しく上昇し、多くの欧州諸国にとってインフレ率の進行だけでなく予想されていた経済成長率にも影響を及ぼしています。

当初の統計によると、ユーロ圏19カ国の年間インフレ率は5.9%から7.5%に上昇し、これらの国々おける最新のインフレ率は1997年以降で最高水準に達しています。

 

欧州のエネルギー危機は同地域の各国政府にとって新たな試練となっています。ウクライナ戦争はエネルギー源の供給とサプライチェーンに問題を引き起こしています。ウクライナ戦争の継続によるロシアから欧州へのエネルギー供給の混乱で、天然ガスの世界価格は過去数十年で最高水準まで上昇し、その欧州経済への影響が現在表れています。

ロシアは2021年時点で、約555億ドル相当の天然ガスを世界各国に輸出しています。現在、ウクライナ戦争の継続と、西側諸国によるウクライナ支持と対ロシア制裁をうけ、プーチン・ロシア大統領は対ロ制裁措置などを科した「非友好国」への天然ガス供給については、同国通貨ルーブルによる決済を求めると表明しました。

この決定は、ロシアからのエネルギー輸入に依存する欧州諸国にとって状況をより厳しいものにするものとみられます。

ドイツのショルツ首相はこの問題について、「ロシアからのエネルギー輸入が完全に停止されれば、ドイツは深刻な影響に直面することになる。一部経済はその活動を完全に停止せざるを得なくなるだろう」と述べています。

もっとも、インフレはEU諸国だけで起きているわけではありません。イギリスやアメリカでも経済状況は厳しくなっています。英統計局によると、同国のインフレ率は過去約30年で最高水準に達したということです。同統計局幹部は、「英国内の工場から出荷される商品の価格も著しく上昇しており、過去14年で最高水準に達している」と述べました。

こうした中、大統領選挙などを控える欧州各国では、経済問題が政治状況にも影響を及ぼしています。今年のフランス大統領選候補で右派・国民戦線党首のマリーヌ・ルペン氏はツイッターで、「購買力支援計画で市民一人あたり毎月平均150~200ユーロを支給することを決定した」と記しました。

各報道によると、フランスの先月のインフレ率はエネルギー・食糧価格の上昇で4.5%に達したということです。

ウクライナ戦争の継続で、これまで以上に経済問題やインフレが欧州諸国にのしかかると思われ、WFP・世界食糧計画のビーズリー事務局長は、「この状況が進行すれば、ウクライナや周辺地域が壊滅するだけでなく、世界全体に対しても第二次大戦を上回る影響が生じるだろう」と述べています。

 


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