IMFが、世界の成長率予測を下方修正
(last modified Wed, 20 Apr 2022 09:02:51 GMT )
4月 20, 2022 18:02 Asia/Tokyo
  • IMF国際通貨基金
    IMF国際通貨基金

IMF国際通貨基金が、19日に発表した世界経済見通しで今後2年間の経済成長率の予測を下方修正しました。

米CNNによりますと、 IMFはこの下方修正を、ロシアによるウクライナ軍事侵攻の影響が「地震」のように広がっているためとしています。

IMFは今年と来年の世界の成長率を、ともに昨年の6.1%より大幅に低い3.6%と予想。1月時点の見通しに比べ、今年の数値を0.8ポイント、来年については0.2ポイント引き下げました。

世界銀行も今週、世界の今年の成長率予測を3.2%に下方修正しています。

IMFの見通しは、今後も戦争がウクライナ国内にとどまり、対ロシア制裁がエネルギー部門に及ばず、新型コロナウイルス感染症のパンデミックによる影響は弱まり続けるという想定に基づいて立てられました。

IMFは紛争当事国の今年の経済成長率について、ウクライナがマイナス35%、欧米から制裁を受けるロシアがマイナス8.5%に落ち込むと予想しました。

また、ロシアのエネルギー資源に大きく依存する欧州の今年の成長率予測は2.8%と、1月の時点より1.1ポイント引き下げられました。

一方、米国の今年の成長率見通しは、前回より0.3ポイント引き下げられ3.7%、中国は政府が目指す5.5%を大きく下回る、成長率4.4%と予想されています。

IMFは世界全体の経済見通しが年初以来、大きく悪化したと指摘する一方、成長率2.5%のラインを割り込む景気後退に陥るとは予想していません。ただし、見通しをめぐる不透明感は「通常の範囲を大きく超えている」とも指摘しました。

 


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