イラン博物館めぐり(18);中部ヤズド市の「水の博物館」
4月 30, 2021 14:30 Asia/Tokyo
ヤズド市内にある歴史的建造物の1つに、「コッラーフドゥーズ(帽子職人))の館」という名称の建物があります。5階建てのこの建物は精巧な建築様式により、巧みな技術を持つヤズドの巨匠たちにより、1887年に建設されました。
この建物の装飾には、壁に施されたさまざまなデザインの非常に美しい石膏の浮き彫りが含まれています。また、ペルシャ語でオロスィーと呼ばれるこの家の色鮮やかなステンドグラス状の窓は、格別な雰囲気をかもし出しています。
この館は西暦2000年に、「水の博物館」に転用されています。この建物が水の博物館用に選ばれた最も重要な理由の1つはおそらく、ラヒーマーバードおよびザーラジの2つのカナートの支線が、この館の最下階にあることだと思われます。そしてそのひとつであるザーラジ・カナートは2000年以上前に作られ全長75 kmにも及び、今なお稼動しています。
この博物館には、カナートを掘削する道具からヤズドの主要なカナートに関する文書まで、200以上の歴史的遺物が収蔵されています。
さらに、貯水池から水をくみ出す各種の蛇口を含む関連の品々、水の保管と運搬のための陶器やガラスの容器、水を入れる皮袋・マシュク、その他多くの見事な物を含む、その他多くの水に関連する見事なな品々が、ここには展示されています。
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