ザワヒリ容疑者殺害に関する米の主張に疑問符
エジプトの組織「ジュマ・イスラミーヤ」の指導者の1人が、テロ組織アルカイダの指導者アイマン・ザワヒリ容疑者をアフガニスタン・カーブルでの無人機攻撃により殺害した、とするアメリカの主張に疑問を投げかけました。
バイデン大統領は現地時間の1日月曜夜、ホワイトハウスから行ったオンライン演説において、多数の攻撃で多くのアメリカ人の死に関わったアルカイダの指導者を、アフガニスタンにおいて殺害したとしました。
そのうえで、ザワヒリ容疑者が2001年9月11日に起きた同時多発テロの計画立案にも関与していたとし、「同容疑者は、数十年にわたり米国民への攻撃におけるブレーン役を務めていた」と述べました。
続けて、アメリカの諜報機関が今年初めには、カーブルの中心部に移動していたザワヒリ容疑者の居所を特定していたと説明しました。
ジュマ・イスラミーヤの創設者の1人で、イスラム組織問題の専門家であるNajh Ibrahim氏は、各国際メディアで伝えられたザワヒリ容疑者殺害方法についての報道に反応を示しました。
同氏はエジプトのウェブサイト「Cairo 24」とのインタビューで、「ザワヒリ氏の死に関する似たようなニュースは、4年以上前から複数回にわたり、西側のメディアで伝えられている」と述べました。
続けて、「ザワヒリ氏が亡くなったとしても、その年齢からすればごく自然なことである。特に同氏は、肝臓癌などの病気に罹患しており、今回のようなニュースは各メディアで何度も伝えられている」と指摘しました。
エジプト出身のザワヒリ容疑者は、2011年にウサマ・ビンラディン容疑者の死亡を受けてアルカイダの2代目指導者となり、このテロ組織を現在まで率いていました。
アフガン・タリバン政権のザビフラ・ムジャヒド報道官は1日月曜夜、「当政権は、いかなる口実であってもこの攻撃を非難する。これは、カタール・ドーハで米国とタリバンの間に署名された合意に、明らかに違反するものである」としました。
さらに、「アメリカのこのような過ちは、この20年間に同国がアフガンで犯してきた過ちの繰り返しである」と指摘しまし