米中外交官らが、北朝鮮をめぐり舌戦
国連安保理が、北朝鮮について人権侵害を行っていると主張しながら、米中およびロシアの代表者らの出席の下に非公式会合を実施しました。
イルナー通信によりますと、アメリカは、北朝鮮の「人権侵害」を議題としたこの非公式会合を国連ウェブサイトでストリーミング中継しようという提案に中国が反対したことをめぐり、北朝鮮の「犯罪」を世界から隠蔽しようとしているとして非難しました。
また、グリーンフィールド米国連大使はこの会合で、北朝鮮の核・弾道ミサイル計画が「人権侵害と密接に関連している」と主張しました。
中国代表は、米国とアルバニアが共同で主催したこの会合を「全く建設的ではなかった」と評しました。
さらに、「このような会合は、緊張を緩和する代わりに対立を助長させる可能性がある。これゆえ、無責任な行動だと言える」としました。
その上で、「安保理非公式会合の生中継は、安全保障理事会の全15理事国の同意が必要なものである」と指摘しました。
この会合は、中国の反対によりオンライン中継は行われなかったものの、公開会合として複数のメディアが臨席したほか、アルバニア代表部によりフェイスブックを通じて動画も公開されました。
ロシア国連代表団の人権・社会問題担当官であるステパン・クズメンコフ氏も、この会合において「北朝鮮の人権に関する西側の見せかけや偽善的な行動には、誰も騙されることはない。アメリカが人権を利用して、自分と対立する国々へ圧力を加えようとしているのは、万人が知るところである」と語っています。
関係者によりますと、安保理はおそらく今月20日に北朝鮮のミサイル実験に関する公式会合を開くだろうということです。
北朝鮮はこれに先立ち、米国と韓国が今月13日から23日まで実施する大規模な合同軍事演習「フリーダムシールド」への反応として、太平洋を「射撃場」にすると威嚇していました。
北朝鮮外務省はまた、国連に対して地域の緊張を煽る米韓合同軍事演習の即時停止を要請するよう求めました。
なお、北朝鮮は17日金曜に行われたこの非公式会合には参加しませんでした。