中国国家主席、「米中関係が進展・合意に」 米国務長官との会談で
(last modified Mon, 19 Jun 2023 11:55:17 GMT )
6月 19, 2023 20:55 Asia/Tokyo
  • 米国のアントニー・ブリンケン国務長官と中国の習近平国家主席
    米国のアントニー・ブリンケン国務長官と中国の習近平国家主席

中国を訪れている米国のアントニー・ブリンケン国務長官が19日、北京の人民大会堂で習近平国家主席と会談しました。

中国国営放送「中央電視台」が伝えたところによりますと、習主席は、ブリンケン国務長官の訪中が米中関係の安定化に肯定的に寄与することを願うとしながら、「双方は様々な問題に関して進展と合意に達することができた。これは非常にいいことだ」と述べました。

ブリンケン国務長官は18、19日の日程で中国を訪問しています。米国務長官の訪中は2018年以降となるほか、現在の米政権中枢で中国を訪れたなかで最も高位にある人物になります。

同国務長官が18日に行った秦剛外相との会談は、夕食も交えて約7時間半にわたり、両者は秦外相の訪米や米中のハイレベル交流の維持などで一致しました。また、19日はこれまでに中国外交トップの王毅・政治局員(中国外事工作委員会弁公室主任)との会談も行われ、台湾情勢について議論されました。

ブリンケン国務長官はこのあと、訪中を総括した記者会見を行う予定となっています。

中国の秦剛外相は18日月曜、ブリンケン米国務長官との会談において、「米中関係が最低レベルにあることは、両国の利益とは相いれないものだ」と語っています。

台湾海峡問題は、長年にわたる米中間の緊張を引き起こしている事例の一つとなっています。米国は台湾の長年の同盟国であり、中国からの台湾分離を支持しており、軍事援助、武器販売、政治的支援という形で台湾への支援を表明しています。一方、中国は台湾を自国の不可分の領土の一部とみなしており、台湾を中国本土に復帰させるために必要であれば武力行使も辞さない、として警告しています。

アメリカが中国からの台湾の分離を恒常的に支持し、地域に軍事駐留していることは、中国からは国家安全保障に対する脅威とみなされています。このことから、中国が台湾付近で軍事演習を実施し、さらに米国が同地域への軍艦・軍用機派遣で応えたことで、台湾海峡での緊張が高まる一方となっています。

 


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