韓国人慰安婦被害者が、日本政府への損賠訴訟却下を不服とし控訴へ
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旧日本軍の韓国人慰安婦被害者、イ・ヨンスさん
旧日本軍の韓国人慰安婦被害者、イ・ヨンスさんが日本政府に対する損害賠償を求めた訴訟で訴えの却下という、ソウル中央地裁の判決を不服として控訴する見通しです。
韓国・ヨンハプ通信がソウルから報じたところによりますと、イさんが代表を務める「日本軍慰安婦問題ICJ(国際司法裁判所)付託推進委員会」は5日水曜、明らかにしたところでは、イ・ヨンスさんが、自身を含む被害者や遺族20人が日本政府を相手取り損害賠償を求めた訴訟で原告の訴えを却下したソウル中央地裁の判決を不服として控訴する、とうことです。
イさんは慰安婦制度が犯罪であることの認定と真の謝罪、歴史教育など被害者の要求事項について、ICJの司法的判断を仰ぐことを改めて提案したということです。
また、慰安婦被害者を支援する韓国団体「日本軍性奴隷制問題解決のための正義記憶連帯(正義連)」はこの日、駐ソウル日本大使館前で定例の「水曜集会」を開き、判決を批判しました。
正義連のハン・ギョンヒ事務総長は、慰安婦被害者を支援するため日本の拠出を受けて韓国で発足した「和解・癒やし財団」の財源は人道的支援金だが、支援金ではなく法的責任に基づく賠償金を支給せよというのが原告の請求の趣旨だ、と説明しています。
また、裁判所が司法的判断を回避することは極端な司法消極主義だとしながら、「実質的正義に背いた」と指摘しています。
ソウル中央地裁は先月21日、国家は他国の裁判権に服さないとする国際法上の「主権免除」を理由に、原告の訴えを却下していました。
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