May 18, 2022 17:04 Asia/Tokyo
  • 中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官
    中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官

中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官が、日本による福島原発汚染水の海洋放出決定の撤回を求めました。

中国・新華社通信が18日水曜、北京から報じたところによりますと、汪文斌報道官は17日火曜の定例記者会見で、日本の東京電力が福島第1原発の1キロ沖合で放射能汚染水を海洋放出するための「放出口」整備に向けた海底掘削作業を開始したとの報道について、「日本が国際社会と日本国内の民衆の正当で合理的な懸念を重視し、汚染水の海洋放出という誤った決定を撤回するよう改めて促す」と表明しています。

 また、「関係の報道に留意し、深く懸念している。放射能汚染水の海洋放出という日本の誤った決定に対し、中国を含む太平洋沿岸国は深刻な懸念と断固反対を表明している」とし、「日本政府に海洋放出以外の処理を求める署名活動には、福島県などの地域で18万人が賛同した。東京電力は世界の懸念を顧みず、『関係者の理解なしに処分は行わない』という約束を破り、海洋放出に向けた工事を強行している。このような既成事実を作り出そうとするやり方は無責任だ。日本政府は直ちに制止しなければならない」としました。

さらに、「日本政府はこれまで、海洋放出の正当性やデータの信頼性、浄化装置の有効性、環境影響への不確実性などの問題について十分かつ信頼できる説明をしていない。これは日本が否定できない客観的事実である」と述べています。

日本の原子力規制委員会は18日の定例会合で、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出計画を審査した結果、安全性に問題はないとする「審査書案」を了承しました。

これは、一般からの意見公募を1カ月実施した後、正式認可する見通しです。

しかし、放出設備の本格工事開始には地元自治体の同意が必要で、風評被害を懸念する漁業者を中心に放出反対の声も根強く残っています。

 


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