イスラムの祝祭;ガディールホムの祝祭
2022年7月18日月曜は、イスラム暦1443年ゼルハッジャ月18日に当たり、イスラムの一大祝祭の1つである「ガディール・ホムの祝祭」とされています。
イスラム暦10年のこの日、イスラムの偉大なる預言者ムハンマドが自身にとっての生涯最後となったメッカ巡礼に赴いた際、神の命により自身の娘婿であるアリー、すなわち後のシーア派初代イマームを自らの後継者として人々に宣言しました。偉大なる預言者のこの宣言は、聖地メッカからメディナに通じる経路上にあるガディール・ホムの地でなされています。
預言者ムハンマドは一段高いところに上り、人々に説教を行い、アリーの手をとり高く上げて、群衆に対し次のように告げました。
「誰でも私を主人とする者は、アリーを主人とする。神よ、アリーを愛する者を愛し、アリーが敵対する者全てを憎み給え」
預言者ムハンマドはさらに、イスラムの聖典コーランおよび自らの一門の扱いに関しても人々に対し語り、次のように述べました。
「この2つは、最後の審判の日に天国にあるコウサルの池の端で我に出くわすまで、互いに離れることはない」
神のこの命が人々に伝達された後、コーラン第5章、アル・マーイダ章「食卓」の第3節が下され、このような吉報が伝えられました。
「今日、不信仰者はあなた方がイスラムの教えから離れ去ることはないと絶望するに至った。だから彼らを恐れるのではなく、我だけを恐れよ。今日、我はあなた方のために宗教すなわちイスラムを完成させた。そして内面的かつ外面的なわれの恩恵を完了させ、イスラムをあなた方のための宗教として選んだのである」
このようにして、ガディール・ホムの出来事があったこの日は、イスラム教徒にとっての祝祭となりました。