世界最大の電波望遠鏡製造に携わるイラン人研究者、国家の学術的進歩の象徴
(last modified Tue, 26 Jul 2022 12:08:22 GMT )
7月 26, 2022 21:08 Asia/Tokyo
  • 世界最大の電波望遠鏡製造
    世界最大の電波望遠鏡製造

現在、「世界最大の電波望遠鏡」の建設プロジェクトであるSquare Kilometre Array計画(SKA)に、イラン天文学研究所・基礎科学研究部の研究者をはじめ、各国の科学者グループが参加しています。

この望遠鏡により撮影される画像は、世界最大の宇宙望遠鏡こと「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」の100倍の解像度になるだろうとされています。

国際共同利用天文台による壮大なSKA計画には、イラン天文学研究所・基礎科学研究部のファーテメ・タバータバーイー博士が参加しています。この計画推進チームは最近、グループ研究において、誕生当初の最初期宇宙における通常の渦巻状銀河をめぐるこの天文台の研究・解明能力を調査しました。

タバータバーイー博士はこれについて、「この研究の重要性は、今日存在する銀河を、最初期宇宙の状態で電波によってシミュレーションし、SKA望遠鏡がそれらのシグナル解明に必要とするものを初めて提案した点である」と語りました。

集光面積1平方kmにおよぶSKA望遠鏡は、オーストラリアと南アフリカで建設される政府間電波望遠鏡プロジェクトであり、この国際天文台は、21世紀最大の国際施設のひとつであり、その先進技術により、現在の電波望遠鏡の1万倍以上の速度と50倍以上の感度による、宇宙からの情報を収集・記録が可能とされています。

 

世界最大の電波望遠鏡の開発と建設にイラン人の研究者や科学者が精力的にに参加していることは、科学・研究の分野におけるイランの科学的能力を示しています。実際、1979年のイスラム革命とこれに伴う現在のイスラム共和制の樹立後の40年間、イランは科学の分野で大きな進歩を成し遂げました。イスラム革命の勝利後44年間のイランの進歩が非常に大きかったことから、敵でさえもイランを否定できず認めざるを得ないのが現状です。イランの科学の進歩と複数の新技術へのアクセスは非常に驚くべきものであり、想定外であったことから、アメリカを筆頭とする西側諸国は非常に懸念し、核問題などを口実としたイランへの圧力、混乱、制裁を強化してきました。

 

イランの最も重要な科学技術の業績や成果としては、社会の科学レベルの向上、識字率の向上、学校や大学に併設された科学センターの発展、諸科学分野で学ぶ学生数の増加、とりわけ、ナノ、核、宇宙、幹細胞技術における科学論文の執筆数や引用件数、特許、卓越性の数で、世界でも上位に位置づけられていることが挙げられます。

 

また、イランの学術面での発展のもう1つの指標として、大学数の大幅な増加が挙げられます。実際に、1979年の革命前のイランの大学数は約15校のみだったのが、今日では2640校を超えています。そして、革命後のイランの学術面での発展を示すさらにほかの指標として、国内の学生数の増大が指摘できます。革命前のイランの大学の学生数は15万5000人足らずでしたが、今日では420万人以上の学生が大学で学んでいます。

これについて、イラン文化高等評議会書記を歴任したモフベル・デズフーリー氏は、「研究者の数、研究への投資額、国内の科学論文の数、研究の有効な要素としての特許の数が大幅に増加しており、国際的な学術オリンピックをはじめとした国内外の舞台でイラン人科学者の活躍ぶりが見られる」と語りました。

 


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