イラン外相、「アメリカは制裁や圧力によって、我々から利益を受けられず」
イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相は、アメリカは制裁や圧力を行使することで、イランから利益を受けることができずにおり、過剰要求を止めるべきだ、としました。
アミールアブドッラーヒヤーン外相は2日火曜、テヘランで行われた式典の傍ら、記者団に対し、「最近、EUのボレル外務安全保障政策上級代表がイニシアチブをとり、アメリカ及び英独仏露中といった4+1グループに自ら作成した草案を送付した。これらの国とイランはこの草案内容や、協議の場に参加するための合意内容について検討しているが、アメリカはイランとの関係を理由に、企業6社と船舶1隻を制裁対象のリストに加えた」と語りました。
アメリカは、イランとの取引があったことを口実に、新たに中国、UAEアラブ首長国連邦、シンガポール、マレーシアの企業6社および、パナマ船籍の船舶1隻を制裁対象としました。
イラン外相はまた、「イラン側もこのアメリカの行動への報復措置として、昨夜から、新世代の遠心分離機数百基にフッ化ウランガスを注入した」と述べました。
さらに、「アメリカは、制裁の強化によって、協議の場においてイランから利益を受けることができると考えてはならない。彼らは理不尽な要求をやめるべきだ。わが国は、論理や協議に従い、強力な合意への到達のために真剣である」としました。
圧政的で違法な対イラン制裁の解除を目指すオーストリアでのウィーン協議は、イラン交渉団のイニシアチブにより進展していましたが、西側、中でもアメリカのバイデン政権が、自国のトランプ前政権による違法な措置への補償を遅らせ、さらに最大限の圧力政策を続けていることにより、同国の核合意復帰に対する真剣さに疑問符が付き、協議プロセスが長引いています。