制裁解除目指すウィーン協議が、本日再開
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ウィーン協議
アメリカの圧政的な制裁の解除を目指すオーストリア・ウィーン協議の新ラウンドが、本日4日木曜に開始されます。
ファールス通信によりますと、イラン外務次官であるバーゲリーキャニー首席交渉官が率いるイラン代表団は4日木曜午前、圧政的なアメリカの制裁の解除を目指す協議の新ラウンドに参加するため、ウィーン入りしました。
バーゲリーキャニー氏は前日の3日水曜、ツイッターにおいて、「合意に違反し過去の忌まわしい遺産から距離を置けなかった責任は、相手の側にある」と投稿しました。
また、「米国は、核合意参加諸国の寛大さにより設けられた機会に感謝すべきである。試合のボールは彼らの陣地にある。彼らは成熟したところを見せ、責任感ある行動を取るべきだ」と指摘しました。
バーゲリーキャニー氏は同日、テヘランでイタリアのパスクアーレ・フェラーラ政治安全保障局長官と行った会談においても、「米国は、核合意参加国であるイランに条件を付けることはできない。今後の交渉では、検証できる合意の成立に向けて、真剣かつ実際的な意思を持つべきだ」と述べています。
同日には、イラン外務省のキャンアーニー報道官も、イラン代表団が協議のためにウィーンへ出発することについて明らかにし、「今回の交渉では、イランの考えを含め、全関係方面による意見交換が行われる」としています。
キャンアーニー報道官は、「EUによる調整の下に以前のような方式で行われる今回のラウンドでは、各関係方面から提示された案について話し合い、意見が交わされることになっている。イラン側の諸案は、今週相手側に提示されている」と説明しました。
そして、イラン国民の利益を守り権利を保証するような永続性のある合意成立に向けてのイランの決意を改めて強調し、「他の関係方面にも、必要な決定を下して残された問題の解決に真剣に集中することで、協議の意味ある進展への土台を準備することを期待したい」と述べました。
一方、アメリカのマレー・イラン担当特使は現地時間3日水曜、自身のツイッターにおいて、「(EU外務安全保障政策上級代表)ボレル氏の文書に基づき、ウィーンへ向かう準備をしているところだ」としました。
マレー特使は、「米政府は、善意を持って合意成立に取り組む用意がある」とも主張しています。
また、在ウィーン国際機関ロシア代表部も同日、一連のツイートによって核合意のできるだけ早い完全実施の必要性を強調し、ウリヤノフ代表も、自国にウィーンでの協議を最終的決定する準備があるとしています。
核協議は、イラン国民に対するアメリカの圧政的かつ一方的な制裁の解除を目的として行われています。この話し合いは、イラン代表団のイニシアチブにより進展を見せていましたが、西側、特にアメリカのバイデン政権が、自国前政権の違法行為に対する補償を遅らせ、イラン国民に対し「最大限の圧力」政策を続けたために、現在協議プロセスが長引いています。このことから多くの批評家は、アメリカが核合意復帰を真剣に考えているかどうかについて、疑問を呈しています。