イラン外相、「今日深夜までに核協議関連の最終提案を送付」
イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相は、「今後数日間が核関連の合意にとって重要な日々であり、我々はアメリカ側の決断を待っている」と述べました。
イランへの圧制的かつ違法な制裁の解除を中心議題に据えたウィーン協議は、約5か月の中断を経て、今月4日に新ラウンドが始められました。協議は、この先の行方をめぐる重要な段階に達していますが、最終合意成立までには、西側、特に核合意に違反したアメリカの政治的決定待ちの状態にあります。
同協議は、イラン交渉団のイニシアチブにより進展を見せていましたが、アメリカのバイデン政権が自国前政権の違法行為の償いを先送りして「最大限の圧力」政策を続けているため、核合意復帰に対するアメリカの真剣さに疑問が投げかけられており、協議プロセスは長引いています。
イランは、責任を受け入れる国としてこれまでに繰り返し、「核合意に違反したのは米国であることから、諸制裁を解除して核合意に復帰すべきは同国の側であり、さらにその責務実施状況は検証・確認される必要がある」と表明しています。
こうした中、アミールアブドッラーヒヤーン外相は15日月曜の記者会見で、制裁解除交渉の最新状況について説明しました。
国際通信イランプレスによりますと、同外相は、「我々の譲れない一線が守られるなら、合意到達には支障はない。交渉が長引いている理由のひとつに、我々が譲れない一線から退きたくないということがある」としました。
その上で、「アメリカ側は、イランの2つの要求に明確に合意している。残る3つ目の要求についても合意するのを我々は待っており、今日深夜までに我々の最終提案を協議の調整官(エンリケ・モラ欧州対外行動庁事務次長)に送付する」と述べました。