イランがアルバニアへのサイバー攻撃を否定、「米英に対イラン疑惑提起の資格なし」
キャンアーニー・イラン外務省報道官が、アルバニアに対するサイバー攻撃をめぐる主張を否定し、「米英には、わが国に対するこのような疑惑提起の資格はない」と語りました。
アルバニアのエディ・ラマ首相は7日水曜、イランが同国にサイバー攻撃を行ったとして断交を表明し、国内に駐在するイラン人外交官らに退去を求めました。
イラン外務省は、自国に対してアルバニア政府が提起した一連の主張を事実無根だとして否定し、「このような根拠のない主張に基づいてわが国との外交関係を断つというアルバニアの決定は、国際関係においては思慮を欠いた近視眼的行動である」と表明しています。
また、キャンアーニー報道官も8日木曜未明、アルバニアに対するサイバー攻撃の疑いに関するNSA米国家安全保障会議と英外務省による事実無根の対イラン疑惑を否定し、強く非難しました。
さらに、「これまでに、イランのインフラ、さらには核施設に行われた、多数のサイバー攻撃に関しては沈黙を決め込んで、このような行為を直接あるいは間接的に支持してきた米英は、わが国に対して今回のような非難を行う資格はない」と述べています。
そして、こうした笑止な口実でのイランに対する政治的挑発のすべてに警告するとともに、イランがいかなる陰謀の可能性に対しても早急に対処し、相手を後悔させるような断固とした対応を取る準備があることを強調し、「わが国は、これまで再三にわたりサイバー攻撃を受けてきた側として、サイバー攻撃の脅威への対処において国際的な責任ある努力の重要な一角となってきた」としました。
アルバニアは以前から、反イランのテロ組織MKOモナーフェギンの巣窟となっており、過去にはイラン大使に根拠のない理由で国外退去を命じたこともあります。
それ以降、在アルバニア・イラン大使館には大使代理が駐在していました。
アメリカは2013年、アルバニアに対しモナーフェギンのメンバーを庇護するよう強要しました。
モナーフェギンの拠点はかつてイラクにありましたが、イラク当局により撤去された後はアルバニアに拠点を置いています。
モナーフェギンは、アルバニアからイランに対するサイバー攻撃を仕掛けています。
1979年のイラン・イスラム革命以来、モナーフェギンはテロ活動で1万7000人以上のイラン市民を暗殺してきました。このテロ組織はまた、非人道的な行動と人道に対する犯罪を引き起こしたことから、世界の多くの国のテロ組織リストに加えられています。