イラン外務省報道官、「韓国大統領の反イラン発言の説明待つ」
(last modified Tue, 17 Jan 2023 08:06:40 GMT )
1月 17, 2023 17:06 Asia/Tokyo
  • キャンアニーニー・イラン外務省報道官
    キャンアニーニー・イラン外務省報道官

キャンアーニー・イラン外務省報道官は、ユン・ソクヨル韓国大統領がUAEアラブ首長国連邦訪問時に行った反イラン的な発言に反応し、「韓国外務省側の説明を待っている」と述べました。

UAEの韓国特殊戦部隊基地を訪問中であるユン・ソクヨル韓国大統領

 

ファールス通信によりますと、キャンアーニー報道官は16日月曜夜、UAEでのユン・ソクヨル大統領の発言に反応し、「当省は、わが国とUAEとの近隣国同士の友好関係について韓国大統領が行った干渉的発言を、調査・追跡している」と述べています。

ファールス通信によりますと、ユン大統領はUAE訪問時に、いくつかの干渉的な声明の中で、イランをUAEの敵と呼んだということです。

キャンアーニー報道官はこの反イラン的な発言に反応し、「この韓国当局者から発せられた声明は、イラン・イスラム共和国とUAEを含む湾岸諸国との旧来からの友好関係、およびその極めて急速で前向きな発展についての完全な知識の欠如を示している」と述べています。

また、「当省は、韓国が先日見せた立場、特に現在は最小限の対イラン外交手段しかないUAEとの関係についての韓国大統領の発言を徹底的に追跡しており、これに関する韓国外務省の説明を待っている次第である」としました。

韓国ヨンハプ通信によりますと、この発言を巡り、韓国とイランの関係に不要な誤解や悪影響をもたらしかねないとの批判が野党などから提起されました。

これに対し韓国外務省は17日火曜、記者団にメッセージを送り「報道された発言はUAEでの任務遂行にベストを尽くしてほしいという趣旨の将兵を激励するためのものだった」と強調したうえで、「イランとの関係など国家間の関係とは無関係であり、不必要に拡大解釈しないでほしい」と伝えました。

そして、「イランとは1962年の国交樹立以来、友好・協力関係を保ってきた」とし、「イランとの継続的な関係発展に対する政府の意志は変わらず強固だ」と説明しました。

 

ユン・ソクヨル韓国大統領とUAEのムハンマド・ビン・ザイード・アル・ナヒヤーン大統領

 

ファールス通信によりますと、ユン大統領はUAE駐留韓国軍を視察した際、同軍の兵士らに対し「UAEは我々の兄弟国である。(中略)ここは、UAEという名の外国ではなく、諸君の国である。兄弟国の安全は、我々の安全でもある。UAEの敵は最も脅威的なのがイランであり、我々の敵は北朝鮮である。(中略)我々はUAEと類似した状況にある」と語りました。

ユン大統領は、数日間の公式訪問の一環として、今月14日にUAE首都アブダビに到着しました。そして、16日月曜にはアル・ワタン宮殿でUAEのムハンマド・ビン・ザイード・アル・ナヒヤーン大統領と会談し、協力拡大についての協議・意見交換を行いました。

ファールス通信によりますと、韓国当局者からは以前にも、最近のイラン国内での騒乱・暴動を受けた干渉的な発言も出ていました。

しかし、これは当然ながらキャンアーニー報道官からの強い反応に遭遇しました。同報道官は昨年10月31日の記者会見で、「韓国はわが国に対し、複数の外国の潮流や政府が関与した暴動の取締りに関して、道義や管理方法の講釈を垂れる資格はない。韓国が本当にそのような管理法を知っていたならば、昨年10月末にソウルの繁華街で発生したハロウィン行事での雑踏事故も制御できたはずだ」と反論しています。

 


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