イラン革命防衛隊総司令官、「欧州は本隊と互角にはなれない」
イランイスラム革命防衛隊のサラーミー総司令官が、同防衛隊に対する欧州議会の行動に反応し、「ヨーロッパは本隊と拮抗する互角な存在にはなれない」と語りました。
欧州議会は今月18日、EUが指定するテロ組織のリストにイスラム革命防衛隊を加える決定をしました。
もっとも、この決定は命令ではなく、あくまでも要請という形になっています。
イルナー通信によりますと、サラーミー司令官は22日日曜、イラン国会の非公開会合において、この数ヶ月間にイラン国内の治安危機助長においてヨーロッパ諸国、特にイギリス、フランス、ドイツ、オランダが残した明らかな痕跡に触れ、「これらの国々は、わが国から国際的な正当性を奪うために、主要な役割を担おうとしていた」と述べました。
また、「そうしたヨーロッパ諸国は、イラン国民に対しテロリズムをもたらした反体制派の国外逃亡者にとり、安全な隠れ家となっていた」とし、「イラン国民にヨーロッパがもたらした物は、体制の国際的威信や独立、団結、安全を崩すためのイラン国内の騒乱扇動でしかなかった」としています。
さらに、ドナルド・トランプ米前大統領により、オバマ米元大統領がテロ組織ISISの生みの親だったことが証言されたことに触れ、「このISISがイスラム圏内で噴出したことで、そのテロリズムの火種が世界に広がり、ヨーロッパの中心部に取り返しのつかない安全保障上の危機を引き起こす方向に進んだのだが、それは一体誰によって制御されたのか?」と問いかけました。
その上で、「故ソレイマーニー司令官の指揮の下に、テロが沸き起こり拡散しつつあった地域において街から街へ、また家々や山谷へと場所を移しながら戦いを続け、世の中をこの世界的な悪しき組織から救い、その果てに殉教したような人々は、献身的な革命防衛隊の隊員以外に、果たしていただろうか」と指摘しました。
続けて、「我々の手は自在であり、あらゆる場所にのばせる」とし、ヨーロッパ諸国に対して「今日あなた方は、イランの体制と国民、我が軍の場所にこのようにしゃしゃり出てくるという過ちを犯した。あなた方は、イランに内政干渉するどんな権利を持つというのか?あなた方はどこにも手を出せない」と述べました。
サラーミー司令官は最後に、「イランのイスラム体制は過去に大国を打ち負かした経験があり、今日においてはヨーロッパの制裁行使をいなした」と強調しました。