イランで、国有財産略奪による元国王一族の法的追及始まる
2月 06, 2023 17:09 Asia/Tokyo
イランのデフガーン法務担当副大統領が、「イラン王制最後の統治者だったモハンマドレザー・パフラヴィーの一族であるパフラヴィー家に対し、国有財産略奪の罪による法的追及が開始された」と述べました。
イルナー通信によりますと、デフガーン副大統領は、「憲法第49条に規定された国家の権利追究の実施により、パフラヴィー家とその親族が略奪したイラン国民の財産に関する法的追跡が開始された」と述べました。
続けて、「この件は、今日の状況に合わせる必要性のない、(1981年にイランと米国の間で結ばれた)アルジェ協定の条項に拠っている」と述べました。
その上で、「同協定によれば、米国は元国王レザー・シャーの資産返還に関する米国の裁判所の決定が、(外国の裁判権からの免除を定めた)『主権免除の原則』から独立して執行されることを保証しなくてはならない」としました。
そして、「たとえ元国王やその親族、および旧王制関係者がたとえ国家の財産を略奪していなかったとしても、アルジェ協定で米国諜報員の釈放を元国王の資産返還と結びつけるいわれはなかった」と説明しました。
また、アルジェ協定で米国が行った約束は、元国王の財産返還に限らないとして、「米国は、イラン内政へのあらゆる類の政治的・軍事的干渉を慎むという条項も設けられたが、同国は常にイランの内政に干渉してきた」と指摘しました。