イラン大統領の中国訪問により強化される両国の友好関係
(last modified Mon, 13 Feb 2023 08:37:37 GMT )
2月 13, 2023 17:37 Asia/Tokyo
  • ライースィー・イラン大統領と中国の習近平国家主席(アーカイブ写真)
    ライースィー・イラン大統領と中国の習近平国家主席(アーカイブ写真)

ライースィー・イラン大統領が、中国の習近平国家主席の正式な招待により、14日火曜から16日木曜までの日程で中国を訪問します。

ライースィー大統領の中国訪問について政治評論家らは、両国の包括的・戦略的協力の実施がこれまで以上に促進されるほか、イラン現政権の非西側地域重視政策の推進に向けた強固な決意を示すことになると見ています。

中国の英字紙グローバルタイムズはイラン大統領の今回の訪中のさまざまな側面を分析し、「今回の訪問は、イランと中国の関係を深めるとともに、両国間の長年にわたる友好関係を強化するものだ」と評しました。

同紙によりますとイランの非西側地域重視すなわち「ルック・イースト(Look East )」政策は、非バランス政策を通り越して、イランと同様の政治構造を持つロシアや中国などの西側圏に属さない大国と同盟を結ぶことを意味します。

中国社会学アカデミーの西アジア問題アナリストはグローバルタイムズ紙に対して、「現在の状況おいて、ライースィー大統領の今回の訪中で主な優先事項とされるのは、中国とイランの間の包括的・戦略的パートナーシップの強化・発展および、25カ年間協力協定の実施・推進となるはずだ」と語りました。

イランと中国は、特にエネルギー、トランジット輸送、農業、通商、投資の分野で強い経済関係を築いており、2021年には政治、戦略、経済を網羅した25カ年戦略的協力協定に署名しました。

グローバルタイムズ紙はさらに、「2022年12月にテヘランで中国の胡春華副首相と会談したライースィー大統領は、今後の地域的・国際的な展望がどのように変化しようと、イランとして両国の間の包括的・戦略的パートナーシップを深めることを確約することを強調した」と指摘しました。

一方で同紙は、「両国の高官は何度も会議を重ねて目標を設定してきたが、近年は新型コロナウイルス感染症の影響や周辺環境の変化により、その進捗や実現は遅れている」と説明しています。

また、中国・蘭州大学研究センターの Zhu Yongbiao 所長もグローバルタイムズ紙に対し、「イラン大統領の今回の訪問は、中国とイランの関係において発展と進歩への序章となる非常に重要なものと言える」と語りました。

 


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