イラン外相、「中ロとの関係継続するが国の独立・領土保全は我々のレッドライン」
アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相が、「我々は、中国やロシアをはじめとした全ての国と重要な関係を継続していくが、領土保全や国の独立性、主権は、我々の譲れない一線である」と語りました。
アミールアブドッラーヒヤーン外相は18日火曜夜、テレビ番組において、SCO上海協力機構へのイランの加盟確定を、ライースィー大統領率いるイラン現政権の対外政策分野における成果の1つだとしました。
また、イランのSCO加盟でもたらされる効果や結果について説明し、「第1に、経済・通商分野で我々は、SCO加盟国が利用できるあらゆる免除特権や便宜を享受することになる。第2に、SCOは経済問題に焦点を当てた組織であるのみならず、安全保障、文化、軍事、テロ対策、科学技術にも内容がおよぶことから、これらの分野でも協力が行われる」と語っています。
そして、「世界経済におけるドルの覇権は終焉を迎えつつある」とし、「現在、ドル以外の現地通貨の使用について議論しているのはイランだけではない。多くの国の経済は、この(米ドルの覇権を基盤とした)一極主義的な考え方による弊害を受けている」と述べました。
加えて、ペルシャ湾にあるイラン領の3島に関してロシアとペルシャ湾岸協力会議が行った表明についても触れ、「我々は、国の独立、主権、領土保全の問題に関しては、いかなる相手にも妥協・遠慮しない。そのために、ロシアとの関係が最高に良いものであるにもかかわらず、駐イラン・ロシア大使を(抗議のために外務省へ)呼び出した」としました。
最後に、「ロシアは、歴史的でもあり今後も変わることのない3つの島のイランへの帰属について、注意を払わなかった」とし、「我々は、中国やロシアをはじめとした全ての国と、これからも重要な関係を続けていく。しかし、国の主権、独立、領土保全は、我々の譲れない一線である」と結びました。