イラン国防相、「アゼルバイジャン・アルメニア間の戦争起きない」
アゼルバイジャンとアルメニアの関係が緊迫化していることについて、この両国と陸の国境を接しているイランのアーシュティヤーニー国防軍需相が、「地域で戦争は起こらない」と述べました。
アルメニアとアゼルバイジャンは、アゼルバイジャン領内にあるナゴルノ・カラバフ地域をめぐり2020年に戦火を交えましたが、44日後に両国はロシアの仲介により、同地域の一部をアゼルバイジャンに引き渡すことで停戦合意を結びました。
しかし、両国の関係は依然として緊張状態が続いており、これまでに繰り返し、停戦合意に違反したとして互いを非難しています。
アゼルバイジャン軍は今月5日より、戦車や砲兵部隊をアルメニアとの国境に移動させました。
アメリカは今月11日より、アルメニアと10日間にわたる合同軍事演習「イーグル・パートナー」を開始し、この紛争に事実上足を踏み入れました。
この演習は、参加人数がアメリカから85人、アルメニアから175人と小規模なものですが、アルメニアに軍事基地を置き、自らを地域の安全の主な保証国と考えているロシアの怒りを買っています。
アゼルバイジャンاは2022年12月、ナゴルノ・カラバフ地域からアルメニア側に通じる唯一の陸路であるラチン回廊を、環境保護を口実にして封鎖しました。アルメニアとナゴルノ・カラバフ地域当局は、アゼルバイジャンاのこの行動を2020年に結ばれた和平合意への違反だとして、その結果について警告しました。
このアゼルバイジャンの行動により、ナゴルノ・カラバフ地域に住むアルメニア人住民約12万人は、封鎖状態に置かれることとなりました。アルメニア当局は、この行動を「民族浄化政策の実践」と受け止め、ラチン回廊の封鎖を解くように要求しました。
イルナー通信によりますと、アーシュティヤーニー国防軍需相は13日水曜、閣議の傍らで記者団に対し、「我が国の取る立場ははっきりしており、地域の地政学変化は一切受け入れない」と述べました。
その上で、コーカサス地域でアルメニアとアゼルバイジャンの間に生じている状況に触れ、「現在の動きを調べたところ、特別な出来事は起こらないであろうという結果が示されている」と強調しました。
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