イラン原子力庁長官「世界はイスラエルによる核使用示唆を非難すべき」
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イラン原子力庁のエスラーミー長官
イラン原子力庁のエスラーミー長官は、シオニスト政権イスラエルの閣僚がパレスチナ・ガザ地区への核兵器使用を求める発言をしたことについて、世界各国が非難すべきだとの認識を示しました。
シオニスト政権のエリヤフ文化遺産相は、テレビ番組の中でガザ地区への核兵器使用を「検討すべき選択肢の1つ」とし、同時に人道支援の提供も「すべきでない」と語りました。
イスラエルは核兵器の保有について公式には明言していませんが、数百発の核弾頭を保有しているとされ、西アジアで唯一の核兵器保有政権として、世界の平和と安全に対する脅威とみなされています。
イルナー通信によりますと、イラン原子力庁のエスラーミー長官はエリヤフ氏のこの発言について、「シオニスト政権の閣僚がまたしても核保有を認める発言をした。それよりも重要なのは、ガザの人々を脅迫することで、国際人権法や国連憲章などの誰もが知る原則に挑戦したことだ」と述べました。
エスラーミー長官はその上で、「各国政府がこの発言を非難しているが、国連などの国際機関が世界平和への脅威となるこうした発言に黙せず、真剣な決断を下すべき時が来ている」としました。
そして、「核不拡散と核のない西アジアを目指しているIAEAは、この問題について独立した姿勢をとり、IAEA憲章にも反するこうした発言を非難し、国連安保理にも報告すべきだ」としました。
また、イランのイールヴァーニー国連大使も安保理および国連事務総長に宛てた書簡で「イランは国際社会に対し、エリヤフ氏の危険な発言を非難するよう求める」と記しました。
ロシア外務省のザハロワ報道官も、エリヤフ氏の発言について「イスラエルが核保有を認めた発言をしているが、国際機関は何をしているのか? IAEAやその査察官はどこにいるのか?」とコメントしました。