米ドルを待ち受ける未来とは?
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アメリカは長年にわたり、ドルを金融・通商の武器として利用してきました。
(last modified 2025-07-10T06:56:36+00:00 )
7月 08, 2025 19:30 Asia/Tokyo
  • 米ドルにはどんな未来が待ち受けているのか?
    米ドルにはどんな未来が待ち受けているのか?

アメリカは長年にわたり、ドルを金融・通商の武器として利用してきました。

ホワイトハウス報道官は7日月曜、「トランプ米大統領の立場から見てBRICS新興経済国グループ諸国の行動は『わが国の利益に反する』ものであり、容認できない」と述べました。トランプ大統領は「BRICS諸国による反米政策に同調する国には10%の追加関税を課し、この政策に例外はない」としています。

【ParsToday国際】トランプ大統領のこの発言に対し、ブラジル大統領を含むBRICS諸国の一部の政府関係者が反応を示しました。

トランプ大統領がBRICS諸国への追加関税を課すと警告していることについて、ブラジルのルラ大統領は「私の意見では、米国のような大国の大統領がインターネットを通じて世界を脅迫することは責任ある真っ当な行動とは思えない」と語っています。

トランプ大統領の発言に対し、中国外務省報道官は「関税戦争や貿易戦争に勝利はなく、このような提案は何の成果ももたらさない」と述べました。

BRICS諸国に対するトランプ大統領の脅迫の一方で、米国は長年にわたりドルを金融・貿易の武器として利用してきています。

ドルが国際的価値の保存手段であることから、米国は世界における政治・地政学的目的を達成するため制裁、SWIFT システムからの排除、資産の没収といった手段を講じてきました。

このため、各国はドルの代替手段を検討し始め、現地通貨やドル以外の決済システムの利用に転じています。

さらに、アメリカが多額の負債を抱えていることから、ドルに対する各国の信頼が失われてきています。

この点に関して、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は「かつては信頼できる決済手段であった米ドルへの信頼が損なわれている」と述べています。実際、米国の債務は急速に制御不能に陥り、37兆ドルという前例のない水準に達しています。

一方、専門家の見解では、トランプ大統領の突然かつ広範囲にわたる関税発表と貿易政策の不確実性により、投資家は米国資産から自らの資金を引き揚げ、このことが結果としてドル安につながったと見られています。

したがって、アメリカの利益は、他の国々よりもアメリカ当局自身が実施した政策によってより弱められたように思われますが、トランプ氏はアメリカの利益を最大限に引き上げるべく、依然として他国に対し一方的に自らの考えや政策の実施を迫っています。

 


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