イラン国連大使「イランはシリア・イラクの米軍基地攻撃に関与せず」
イランのイールヴァーニー国連大使は、シリアやイラクにある米軍基地への攻撃が相次いでいることについて、「イランは何ら関与していない」と表明しました。
イールヴァーニー氏はCNNのインタビューに応じ、「イランは、西アジアにある米軍基地への攻撃に一切関与していないと明確に表明している」と語りました。
CNNのウェブサイトは、このインタビューでのイールヴァーニー氏の発言を引用して、「イランは10月7日のハマスによるイスラエルへの攻撃には直接関与していない」と報じました。
この中でイールヴァーニー氏は、「イランと抵抗勢力の間には協力関係があるが、イランは作戦の実行を命令するようなことはしない」と述べました。
その上で、「イランは、西アジアにある米軍基地への攻撃に一切関与していないと明確に表明している」とし、「イラクやシリアにある米軍基地への攻撃は、すべて抵抗勢力が自ら決定したものである」としました。
また、イスラエルによるパレスチナ攻撃についてイラン側と米側が国連内で接触したとの報道について、そのようなことは一切ないと否定しました。
オースティン米国防長官は8日、「バイデン米大統領の指示で、イラン革命防衛隊と関連組織が使用していたシリア東部の施設を攻撃した」と発表しました。オースティン氏は、「相次ぐ米軍基地に対する攻撃への報復として、米軍のF15戦闘機2機が攻撃を行った」としました。
最近、シリアやイラクにある米軍基地には、無人機やロケット弾、ミサイルによる攻撃が相次いでいます。
イラクのイスラム抵抗組織は、イスラエルによるパレスチナ・ガザ攻撃をうけて、アメリカに対し、西アジア地域にある米軍基地に攻撃を行うと警告していました。
米国防総省のシン副報道官は7日の記者会見で、10月17日以降で少なくとも40件の米軍基地に対する攻撃があり、そのうち22件がイラク、18件がシリアで起きたと明らかにしました。