イラン大統領、「アクサーの嵐作戦は抵抗の版図を全世界に拡大」
イランのライースィー大統領はシリアのアルヌース首相との会談で、10月7日にハマスがシオニスト政権イスラエルに対して実行した「アクサーの嵐」作戦について、「抵抗の版図を地域内から全世界へ拡大した」と語りました。
ライースィー大統領は9日、イランを訪問したアルヌース首相と会談し、イラン・シリア関係を「戦略的かつしっかりと根を張った関係」と評しました。
ライースィー大統領はこの中で、「イラク、シリア、イエメン、レバノンの各国民がアメリカやその同盟国に対して勝利したように、パレスチナ国民も勝利するだろう」と述べました。
イルナー通信によりますと、ライースィー大統領は、「イランとシリアは、経済、貿易、政治の分野で協力を拡大する幅広い可能性を有している。両国の責任者が計画策定・取り組みを続けることで、可及的速やかにこれらの可能性が実現することを望む」としました。
また、アメリカやシオニスト政権イスラエルがシリアを敵視する理由について、「シリア政府・国民の抵抗と、(ISISのような)アメリカやイスラエルが生み出したタクフィール主義テロ組織の掃討により、彼らの計画が狂ったことにある」とし、「今日のパレスチナの抵抗運動は、自らを信じることで、シオニスト政権とそれを主体となり支援するアメリカに土をつけた」と述べました。
ライースィー大統領はまた、「イスラエル政権は(パレスチナ・ガザへの侵攻を始めてからの)この60日間で、無防備の女性や子供の殺害以外に、自らの目標を何ら達成することはできなかった。アメリカによる諜報・軍事・資金・メディア面での支援がなければ、イスラエルはすでに崩壊していた」と述べました。
そして、世界規模でイスラエルおよびその同盟国に対する怒り・嫌悪が広がっていることについて、「シオニスト政権が犯罪者政権かつ偽りの存在であることを(イスラム革命以来)43年前から訴えてきたイランの見解の正しさが証明された」としました。
これに対しシリアのアルヌース首相も、今年5月にライースィー大統領がイランの大統領としては13年ぶりにシリアを訪問したことについて、「両国の歴史的・戦略的関係の転換点」と評し、滞在中に二国の間で金融・銀行・エネルギー・観光・貿易の分野で合意文書が交わされたことは、両者がより一層の関係拡大にむけ真剣であることの表れだとしました。