視点;シャーエブラーヒーム政治解説員
イラン若手科学者らの能力と専門知識を示した人工衛星ソライヤー
20日土曜に宇宙へ打ち上げられたイランの人工衛星「ソライヤー」が、最初の信号を地球に送信しました。
ソライヤーは20日、イスラム革命防衛隊航空宇宙部隊の開発した3段式固体燃料ロケット「ガーエム100」により打ち上げられ、高度750kmの地球周回軌道に成功裏に投入されました。
イランが高度500km以上の軌道への人工衛星投入に成功したのは、今回が初めてとなります。
イラン航空宇宙機関は、21日日曜にソライヤーからの信号を受信したと発表しました。
テヘランで発行されている新聞「ヴァタネ・エムルーズ」は、ソライヤーに関する21日日曜付の記事において、「この観測衛星の打ち上げによって、イラン宇宙研究所が開発した多くのサブシステムも、軌道上でのテストに入ることになる。これにより、イランの国産機器を用いた宇宙産業の急速な発展はよりスムーズなものになるだろう。今回の打ち上げはさらに、より高い軌道への衛星投入能力の増強における重要な一歩と見なされる」と説明しました。
同紙は続けて、「ソライヤーの打ち上げ成功は、衛星が高度750kmの軌道に投入されたという点で重要性を持つ。この高度は、イランがこれまでに衛星を投入できた中で最高となる」と強調しました。
イランの若手科学者や専門家らは近年、アメリカや西側諸国が行う制裁や破壊的行為にも関わらず、国産人工衛星の品質と能力を充分なまでに向上させています。
ソライヤーが今回、高度750kmの軌道に投入されたことは、西側の専門家らを驚愕の渦に巻き込んだほか、彼らにイランが大気圏より高い高度へ衛星を投入する能力があることを認めさせました。アメリカを中心とした西側当局者らは近年、イランのさまざまな科学的能力を後ろ暗いものと決めてかかり、今回のようなイランの成功に否定的なイメージを植え付けようと、絶えず目論んでいます。
イランは近年、学術、研究、地理、軍事などのさまざまな種類の衛星の地球周回軌道投入に成功しています。しかし西側諸国と彼らに同調するメディアは、これらの国が行う非人道的制裁を正当化するために、このように多くの種類の衛星があることは無視し、軍事的な目的のみを取り上げようとしています。
今回の衛星ソライヤーの打ち上げ成功は、国内専門家の努力によりイランが宇宙航空産業で遂げている著しい進歩を示すものです。さらに同国の進歩は近い将来、地球周回軌道に人工衛星群を持つまでに至ることが予測されます。
複数の大企業は現在、制裁を手段として利用し、工業諸分野においても重要な部品のイランへの供給を見合わせています。しかし、イランの若手専門家は、このような欧米当局の破壊的行為をものともせずに努力を重ね、自身を信じて確固とした意思を持ち続けたことから、先端技術を持った人工衛星の製造と宇宙分野での成果を挙げたたのです。