6月 04, 2024 18:25 Asia/Tokyo

イラン・イスラム革命最高指導者のハーメネイー師は3日、初代最高指導者ホメイニー師の死去から35年になるのにあわせ演説し、パレスチナ問題がホメイニー師にとっていかに重要な問題であったかについて語りました。

ハーメネイー師はこの演説で次のように語りました。

ホメイニー師がパレスチナ問題について50年前に予言したことが実現しつつある。(ハマスが昨年10月7日に実行した)アクサーの嵐作戦は、西アジア地域に浸透するための敵の行動を無効かし、シオニスト政権イスラエルを消滅の過程に置いた。ガザ市民の抵抗により、イスラエルは溶解しつつある

ハーメネイー師は、ホメイニー師が抱いていたパレスチナ問題に対する見方として、妥協的な交渉に乗らないこと、パレスチナ国民の抵抗運動への参加、イスラム諸国をはじめとする世界各国によるパレスチナ支持の3つを挙げました。

そして、アクサーの嵐作戦で始まった戦場でイスラエルが窮地に追いやられているとし、次のように述べました。

欧米諸国の多くがシオニスト政権を支持し続けているが、イスラエルを救う道はないことは、彼ら自身が理解している

ハーメネイー師は、イスラエルによる際限のない戦争犯罪とそれに対するアメリカの支持は、イスラエルによる西アジア支配の試みが阻止されたことに対する自暴自棄な反発だとしました。

また、アクサーの嵐作戦の第2の特徴は、シオニスト政権に取り返しのつかない打撃を与えたことだとし、欧米やイスラエルの専門家らの話を引いて、「シオニスト政権が(ハマスという)1つの抵抗組織に敗北を喫し、8カ月経った今も自身の最低限の目標すら達成できていないことは(専門家の)彼ら自身が認めている」と述べました。

そして、アクサーの嵐作戦を21世紀の変革要因だとする西側専門家の話に触れ、多くの専門家や歴史家が、シオニスト政権内の混乱、イスラエル市民の大量出国、市民を保護する上でのイスラエル軍の無能化、シオニスト政権の各種計画の破綻などを指摘しているとし、次のように語りました。

世界はシオニスト政権の終わりの始まりを目撃している

ハーメネイー師はまた、欧米の各都市や大学でパレスチナ支持運動が続いていることに触れ、「米・イスラエルメディアは長年にわたってパレスチナ問題の忘却を企図してきたが、アクサーの嵐作戦やパレスチナ市民の抵抗により、この問題は今や世界最意優先の課題である。アメリカはこうした世界規模の動きになす術を欠いており、遅かれ早かれイスラエル支持から手を引かざるを得なくなるだろう」と述べました。

そして、ガザでこれまでに子供1万5000人を含む4万人近くがイスラエル軍により殺害されていることについて、「パレスチナ国民は、シオニストたちの手から逃れるために、重い代償を払っている」と述べました。

ハーメネイー師はこの日の演説で、先月にライースィー大統領らがヘリ墜落事故で殉教したことについても触れ、

「大統領とその一行は皆、かけがえのない人物だった」と述べ、これらの人材を失ったことは国にとって大きな損失だとしました。

また、ライースィー氏の死去をうけて行われる次期大統領選挙(今月28日投票)について「やるべきことがたくさんある仕事」とし、「もし神の思し召しで、この選挙に大勢の人々が参加し、次期大統領を選ぶことができれば、イラン国民にとって大きな成果となり、世界にもインパクトを与える。したがって次の選挙はきわめて重要だ」と述べました。

 


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