人権、覇権主義国の政策の道具
イランのデフガーニー国連次席大使が、「人権は、覇権主義国の外交政策の道具になっている」と語りました。
アミーンザーデ解説員
デフガーニー次席大使は、13日水曜、国連総会の会合で、「国連は、大国の圧力を前に、政治化し、無力になっている」と語りました。さらに、「こうした中、多くの偉大な人物たちが、貴重な価値観を復活させ、公正、平和、平穏を手に入れるために立ち上がった。それらの価値観は人間の本質に根ざし、神の預言者たちが重視したものだった」としました。
イラン国連次席大使による人権とその価値に関する発言は、人権のあらゆる側面に対するイランの包括的な見方を物語っています。世界の現在の状況は、植民地主義、戦争、奴隷制、人種差別の時代を経て、現在、これらの現象の新たな側面が人類社会に影を落としていることを示しています。
今日の人権状況は、アメリカやヨーロッパでさえ、理想とは程遠いことを示しています。アメリカでの黒人に対する残酷な殺害、人種差別の継続、国民の抗議への弾圧、これらは皆、このような状況の一部に過ぎません。
デフガーニー次席大使が指摘したように、地球全体の人口の半分の富をわずか62人が保有し、世界人口のわずか1%が、残りの99%の人々の富を保有するような世界は、公正で好ましい平和な世界とは言えません。実際、今日、覇権主義国の世界における政策や立場は、明らかな人権侵害に満ちています。彼らのテロへの支援、国際法への明らかな違反、大量破壊兵器や環境に関する条約の実行の拒否、他国の国民の主権の無視は、社会全体の将来にマイナスの影響を及ぼしています。
うわべだけで人権擁護を主張する人々は、彼らの同盟国が戦争犯罪や子供の殺害で非難されることも許しません。その遺憾な例が、最近、イエメンを攻撃するサウジアラビア主導の連合軍が、国連の子供の権利を侵害する国やグループのリストから削除されたことです。国連は、最近発表した報告の中で、「サウジ主導の連合軍は、子供の権利侵害者のリストに加えられており、彼らは785人のイエメン人の子供の殺害の60%に関与した」としました。しかし、国連のパン事務総長は、その後、立場を後退させ、「サウジ連合軍の名を削除した」と述べました。パン事務総長も認めているように、この削除は、アメリカとサウジアラビアの圧力を受けて行われました。
こうしたことから、デフガーニー次席大使は、「各国の国民の真の擁護者となるはずの国連のアプローチには多くの疑問が残る」としました。デフガーニー次席大使は、「国連は、人権を、平等や公正といった人間の基本的な価値の向上に貢献できるよう、アプローチを変更することを必要としている」と語りました。
国連は、その違反国の拠出金や国際法に違反する国の支持国か否かにかかわらず、圧力があった場合にも、国際法への違反に決然と対処し、ダブルスタンダードを離れる必要があるのです。