イスラエルによるイラン攻撃の真相
イランの首都テヘラン、南西部フーゼスターン州、同イーラーム州の一部軍事施設に対するシオニスト政権イスラエルの26日未明の攻撃について、各方面から様々な反応が出ています。
【ParsToday国際】イラン対空防衛隊広報部は26日の声明で、「イスラエル政権は緊張扇動に走り、テヘラン、フーゼスターン、イーラーム州のイラン軍事拠点の一部を攻撃したが、我が国の統合防空システムはイスラエルによるこうした侵略行為を追跡するとともに、その迎撃に成功した」と表明しました。
同声明は、被害は一部の箇所に限定され、全容規模は現在調査中としています。
一方、イラン軍は同軍の兵士4名がイスラエルの攻撃に対抗する中で殉教したと発表しました。
イラン外務省もイスラエルの侵略的行為を非難し、「国連憲章第51条に基づき、我が国は外国の侵略行為から自らを防衛する権利と義務を有する」と強調しました。
一方でイスラエル側関係者は今回の攻撃の後、その「成果」を誇張しようと、様々な主張を提起しました。
例えば、シオニスト情報筋は今回の攻撃におよそ100機のイスラエル軍戦闘機が参加したと主張しましたが、ある情報筋はイランのタスニーム通信に対し、「戦闘機100機が参加したという報道は完全な誤りであり、イスラエル政権はこの小規模な攻撃を誇張しようとしている」と語っています。
また、イラン国内の20箇所を狙い撃ちしたというイスラエル軍の主張がそもそも非現実的であるとし、「標的の数はこの規模よりも少ない」「イスラエルによる攻撃はイラン国境の外から行われ、それによる被害は限定的なものだった」と述べました。
イスラエルは他にも、フェイクニュースや捏造映像の公表という手段に訴えました。しかし、こうした行動に対し、イスラエルのジャーナリストやネットユーザーからは批判が出ています。
イスラエル英字紙タイムズ・オブ・イスラエルの軍事特派員は、ガラント戦争相が「イラン側が被った被害」として公開した火災の画像について、「2021年のテヘラン製油所火災の時のものであり、今回のイスラエルの攻撃とは無関係である」と反論しました。
また、イスラエルのインフルエンサーであるシャヴィ・シャウリ氏も、「攻撃自体は正しい行動だと思うが、なぜネタニヤフ首相は我々に嘘をついているのか?」と投稿しました。
テヘラン製油所のハファーイー・スポークスマンも、今回の攻撃で同製油所が標的とされたことを否定し、「テヘラン製油所は現在も通常通り操業している」と述べました。
また、モハージェラーニー・イラン政府報道官も、一部のイスラエル・メディアがフェイク画像を掲載したことに対し、「イランは有能かつ強力な国であり、このような悪戯では問題に巻き込まれることはない」と語りました。
同報道官はさらに、「イランは現在平常の状態にあり、空の便も26日午前9時から通常通りの運航に戻っている」と付け加えました。
イスラエルによる今回の対イラン攻撃は各国からも非難を引き起こしています。特にサウジアラビア、マレーシア、ヨルダン、カタール、クウェート、シリア、パキスタン、イエメン、UAEアラブ首長国連邦、イラク、オマーンの各国、さらにはパレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスが個別に声明を発表してこの攻撃を非難し、一様に「イランの国家主権に対する公然たる侵害かつ、国際法への違反」だとしました。