イラン外務省がシリア政変めぐり声明を発表
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イラン外務省がシリア政変めぐり声明を発表
イラン・イスラム共和国外務省は8日日曜、最近のシリア情勢及びこれによる同国アサド政権の崩壊を受けて以下の声明を発表しました。
【ParsTodayイラン】声明の全文は以下の通りです。
シリア・アラブ共和国における先般の動向に鑑み、イラン・イスラム共和国外務省は、シリアの統一、国家主権、領土保全の尊重という我が国の原則的な立場を想起するとともに、シリアの国運の決定および将来に関する決断が、外国の押し付けや破壊的な干渉のないシリア国民の責任のみに委ねられることを強調する。
この重要事項の達成には、軍事紛争の可及的速やかな終結、テロ行為の阻止、全シリア国民を代表する包括的な政府の樹立に向けたシリア社会のあらゆる階層の参加による国民対話の開始が必要である。
我が国は、これまでと同様にシリアにおける政治プロセスの追跡を目的とした国連決議2254に基づく国際的なメカニズムを支持するとともに、今後ともこの点で国連と建設的に関与し続けていく意向である。
シリアが歴史上危機的な時期にあるこの状況においては、全シリア国民ならびに他国の国民の安全確保、宗教施設や聖地の保護、さらには国際法規に従った外交施設・領事館の安全確保が必須である。
我が国とシリアの関係は長い歴史を有するとともに常に友好的であり、この関係が今後とも両国の関心事や共通の利益、そして国際法規上の約束事の履行に基づき、両国の賢明かつ先見の明のあるアプローチにより継続されることが期待される。
我が国は、西アジア地域の影響力ある主要国としてのシリアの立場を強調するとともに、シリアにおける治安と安定の確立の支援に向けたあらゆる努力を決して惜しまず、この目的のために今後とも、特に地域におけるすべての有力な勢力・国との協議を継続する所存である。
我が国がシリアおよび地域の動向を注意深く監視し、シリアの政治・安全保障の現場に影響を及ぼす国・勢力の行動を考慮しながら、適切なアプローチと立場を踏襲していくことは明らかである。