イランの多様な可能性は、なぜアフリカ諸国の発展にとって絶好の機会となるのか?
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アフリカ諸国がインフラの課題と新技術の不足に直面している中、イランは自らの技術、エンジニアリング、知識ベースの能力を拠り所として、協力と技術移転の新たな機会を提供してきました。
(last modified 2025-08-16T09:55:59+00:00 )
8月 13, 2025 18:33 Asia/Tokyo
  • イランのゴラームレザー・ヌーリー・ゲゼルジェ農業大臣
    イランのゴラームレザー・ヌーリー・ゲゼルジェ農業大臣

アフリカ諸国がインフラの課題と新技術の不足に直面している中、イランは自らの技術、エンジニアリング、知識ベースの能力を拠り所として、協力と技術移転の新たな機会を提供してきました。

ゲゼルジェ・イラン農業相は、ケニアの首都ナイロビで開催された第7回イラン・ケニア経済協力合同委員会で「我々は協力を強化し、様々な分野での我々の技術的知識をケニアに移転することに関心がある」と述べています。

また「イラン・ケニアの合同委員会の議題は両国間の経済協力の発展であり、双方の目標は貿易額10億ドルを達成することである」と語りました。

さらに「今後の解決策としては、署名済み文書や合意事項の追跡を目的としたイランとケニアの経済協力のための合同委員会の結成、共同展示会の開催、銀行間協力の強化と既存の障害の除去、イランをケニアとコーカサス、中央アジアを結ぶ架け橋にしていく長期計画、そして両国の民間部門間の協力強化などが挙げられる」と述べています。

イラン・ケニア経済協力合同委員会の議長は、イラン側はゲゼルジェ農相、ケニア側はムサリア・ムダバディ首相兼外相が務めています。

ムダバディ首相兼外相も「イラン・ケニアの間で合同委員会の設置をめぐり合意が成立した。ケニアのビジネスマンや貿易業者の諸氏には、イランが持つ独自の能力や可能性を活用するよう奨励する。両国間の協力を目的とした合同委員会は、両国の連携強化および二国間協力の発展に重要な役割を果たすことが可能である」とコメントしました。

イランは、アフリカ諸国にとって非常に有益となる多様な経済力を有しています。そうしたイランの可能性として道路建設、建設、石油・ガス、石油化学といった分野における大規模プロジェクトの実施能力が挙げられます。アフリカにおける技術・エンジニアリング・サービス市場の価値は1兆ドル以上と推定されており、そのうちイランが占める配分は非常に大きなものとなる可能性があります。医薬品、医療機器、産業機械、石油化学製品、食品といったイラン製品も、アフリカ市場で効果的に展開できる可能性を秘めています。

14億人以上の人口と55カ国を擁するアフリカ大陸は、成長を続ける巨大市場だと言えます。アフリカ大陸の輸出入総額は約1兆5000億ドルに上り、イランにとって比類のないビジネスチャンスとなっています。「イラン・エキスポ2025」や「第3回イラン・アフリカ経済協力サミット」といったイベントの開催は、イランの可能性を紹介し、アフリカのパートナーを惹きつける絶好のプラットフォームとなっています。

アフリカを植民地主義的な視点から捉える一部の国とは異なり、イランは相互協力と共通の利益を重視しており、こうしたアプローチはアフリカ諸国から歓迎されています。イランは、積極的かつ体系的な外交政策の枠組みの中で、外交を通じてアフリカ諸国との関係拡大に努めています。イランとアフリカ諸国は、多くの地球規模の課題において共通の見解を有しており、これらの共通点を政治協力の強化に活かしています。

アフリカへの積極的な進出は、イランの地域・国際的な影響力の拡大の助けになりうるものです。イランの掲げる抵抗経済戦略の一環として、伝統的な市場への依存の削減、そして発展途上国との関係拡大が挙げられます。イランと多くのアフリカ諸国の間には文化・歴史的な共通点があり、このことはより深く持続可能な協力への道を開くと考えられます。

イランは、ダム、道路、製油所、発電所などを含むインフラプロジェクトの企画・実施において豊富な経験を有しています。アフリカ諸国が技術インフラの不足に直面していることから、イランは専門家やエンジニアリング会社を派遣することで、この分野で効果的な役割を果たせると見られます。

支配的でない、そして共通の利益を重視する人道にそったイランの視点は、アフリカ諸国との間に「双方が勝者となる」持続可能な関係構築の道を切り開くと思われます。積極的な経済外交、専門展示会、そして技術移転を活用することで、イランはアフリカの持続可能な発展において重要な役割を果たすと同時に、国際舞台における経済的地位を向上させることができるのです。

 


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