なぜイランを旅すべきなのか?
(last modified Wed, 30 Apr 2025 07:17:42 GMT )
4月 30, 2025 16:17 Asia/Tokyo
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    なぜイランを旅すべきなのか?

古代文明と素晴らしい自然を持つ国・イランは、観光客にとって魅力的な旅行先といえます。

 イランは輝かしい悠久の歴史と豊かな文化を持つとともに、世界でも珍しい地理的多様性やもてなし好きの人々の存在により、旅行者に他ではできない体験を提供してくれます。

【Parstodayイラン】 外国人がイランへ旅行する理由には、以下のような複数の理由があります;

1. 独特の歴史と文明

イランは、世界最古の文明の一つの発祥地です。7000年の歴史を持つ南西部スーサから、紀元前アケメネス朝の栄光の象徴である南部ペルセポリス (紀元前 550 年) までに及ぶ、イランの国土のあらゆる場所に悠久の歴史の片鱗がうかがえます。イランには、中部イスファハーンのナグシェ・ジャハーン広場、北西部ザンジャーンのソルターニーエ・ドーム、南部シーラーズのエラム庭園などのイラン式庭園、中部ヤズド(世界最古のレンガ造りの都市)やシーラーズ(詩と愛の都市)などの古都をはじめ、ユネスコ世界遺産に登録された遺跡が28ヶ所もあります。

 

南西部シーラーズのエラム庭園

 

2. 四季折々の自然の美

雪を頂くアルボルズ(エルブルズ)山脈やザグロス山脈に始まり、焼けつくようなルート砂漠(ユネスコ世界遺産)、さらには鬱蒼と茂るヒルカニア樹林(5000万年前)まで、多種多様な気候風土を持つイランはあらゆる趣向をカバーできます。また、イランに見られる大自然の驚異としては南東部のチャーバハール塩湖、落差のあるシューシュタル滝、北部ギーラーン州のアンザリー国際湿地、南部ホルムズの虹の島などがありです。しかも、たった1日でイラン北部ダマーヴァンドでのスキーから、南部ペルシャ湾のゲシュム島にあるナツメヤシの木立の見学に行けるのです。

 

ダマーヴァンド山頂

 

3. 本物の文化と芸術

書道、細密画、絨毯織り、イスラム建築(トルコブルーのドームや鏡張りのモスクなど)などの芸術は、イランのアイデンティティの一部を形成しています。また、ハーフェズやサアディーのような偉大な詩人が打ち立てたペルシャ文学は世界を魅了してきました。さらに、春の新年ノウルーズ(ユネスコ無形遺産登録)などの古式ゆかしい祝祭、ロル族やトルコ系アーザリー族の民族音楽といった郷土の儀式は、ユニークな文化体験を提供してくれます。

 

ペルシャ絨毯として知られるイラン製絨毯

 

4. 近代的かつ躍動的な都市

イランの首都テヘランは、イラン国立博物などの著名な博物館、市内西部のミーラードタワー、世界各国のレストランなどがあり、現代生活の象徴といえます。さらに、世界の半分と謳われたイスファハーン、シーラーズ、北西部タブリーズ、南西部アフヴァーズ、北東部マシュハド、バラ香水で名高い中部カーシャーンなどの都市は、伝統的な建築と近代的な設備が融合し、静けさと興奮の両方を醸し出しています。

 

美しいテヘランの夜景

 

5. 忘れがたいイラン料理の風味

独特の香りと風味を持つイラン料理は、直火で串刺しの肉を炙るキャバーブ、豆や野菜類などをじっくり煮込んだシチューに始まり、さらには郷土銘菓バクラヴァーやラマザーン月の風物詩ともいえる甘みの強い菓子・ズールビアーバーミイェなどに至るまで、あらゆる好みに応えうるものです。このほか、中部ヤズドの伝統的な家屋でお茶を飲んだり、イラン北部の地元の朝食を体験したりするのも、イランを旅する魅力の一つといえます。

 

イラン式焼肉とライス・チェロキャバーブ

 

6. 治安の良さと手頃な物価

一部の西側メディアの報道・主張とは反対に、イランは観光客にとって西アジア地域で最も安全な国の一つです。また、多くの観光地と比べて、宿泊費、食費、交通費も非常に手頃なものとなっています。

 

7. イラン人の優れた礼節と比類のないおもてなしの精神

歴史的に見て、おもてなしの精神はイラン文化に深く根ざしており、この国の人々の倫理的アイデンティティとは切っても切れない要素となっています。イランの人々は宗教的な教えと古代の伝統の影響を受けていることから、常に客を「神に愛された者」とみなし、客人を尊重することは義務ではなく聖なる事柄と考えています。こうした特徴は、初対面の客に茶菓を出すことを主張したり、自宅に招待して心温まる会話に興じながら家庭料理でもてなすといった、ごく些細なやり取りにも見て取れます。

さらに、地方都市や遊牧民が移動する地域でも、他人と食事を共にすることは名誉と寛大さの表れだといえます。多くの観光客からは、タクシー運転手が運賃を要求されなかったり、地元の市場の商人からお土産として贈り物をもらったなどといった体験談が聞かれます。しかも、こうしたホスピタリティーはサービスに限定されず、異なる宗教信仰や文化に対する表敬ともいえるもので、こうした特徴は、イランへの旅行は安全で、心強く、思い出深いものにする要素となっています。イラン人は、客人を迎えることは心をつなぐ恵みであると信じているのです。

 

最後に

歴史、自然、文化的な魅力が組み合わさったイランでは、単なる周遊旅行ではなく、未知の世界を発見できます。イランという国は、「美しさは常に先入観の背後に隠れている」ということを旅行者に教えてくれています。いざ、荷物をまとめて、ペルシャ文明の中心に向かう素晴らしい旅の準備をしようではありませんか。

 


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