イラン外相、「我が国の核技術は爆撃で壊れるような付け焼刃ではない」
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イランのセイイェド・アッバース・アラーグチー外相
イランのアラーグチー外相が、平和目的による核開発計画をイランの科学者らの独自の知識と技術の成果だとして強調し、「イランの核開発計画は爆撃で破壊できる付け焼刃ではない」と語りました。
アラーグチー外相はイランの核施設がアメリカに攻撃されたことを受けて22日日曜夜、トルコ・イスタンブールで記者団に対し、「学術を爆撃によって破壊・後退させることはできない。建物や設備は破壊されるかもしれないが、すべて再建可能だ」と述べています。
【ParsTodayイラン】アラーグチー外相は「米国は今月21日夜、イランの核施設を攻撃した。これは露骨な侵略行為であり、あらゆる国際法規への明白な違反である。この攻撃は、イランおよび我が国の核施設のみならず、あらゆる国際法、核兵器不拡散体制、そしてNPT核兵器不拡散条約をも脅かし、事実上これらの原則を揺るがす試みだった。核施設への攻撃は、国際法上最も重大な犯罪であり、決して許されない行為である。この行為は、米国が国際法を完全に遵守していないことを物語っている」とコメントしました。
また、「我々はアメリカとの交渉中だった.そのさなかに同国はシオニスト政権イスラエルに対イラン攻撃を促した。我々は欧州諸国との外交を継続したが、今回はアメリカが直接行動に出た。論理に外れたアメリカのこの行動には、ただ一つの理由しかありえない。イスラエルはイランにおける目的達成の工作に失敗し、我々の軍隊によって甚大な被害を受けたため、アメリカに頼らざるを得なくなった。ホワイトハウスがシオニスト政権および、同政権のネタニヤフ首相自身のこれほど強い勢力下に置かれていることは誠に遺憾である」と語っています。
続けて、「我々は正当な立場にあり、自らの権利を守っているがゆえ、今後も自己防衛を続行する。イラン・イスラム共和国は国際法規に違反する行動は一切取っておらず、断固として自国の権利を守り、敵の目的達成を阻止する」と述べました。
アラーグチー外相は最後に「現状において外交の効果のほどを判断するのは時期尚早だ。シオニスト政権の侵略が止むまで、米国とは交渉しないというのが我々の立場であり、この立場は今も変わっていない。新たな状況を踏まえれば、当然ながら新たな決断を下す必要がある」と結びました。