イラン外相:「国連は米とイスラエルに対しイラン侵略の加害責任を問うべき」
(last modified Mon, 30 Jun 2025 05:07:37 GMT )
6月 30, 2025 14:07 Asia/Tokyo
  • イランのセイイェド・アッバース・アラーグチー外相
    イランのセイイェド・アッバース・アラーグチー外相

アラーグチー・イラン外相が国連事務総長および、同安全保障理事会議長に宛てた書簡の中で、シオニスト政権イスラエルと米国を侵略行為の開始者として特定し、賠償金や賠償の支払いを含むその後の引責を迫るよう正式に安保理に要請しました。

【ParsTodayイラン国際】イラン外務省報道官・情報総局によりますと、アラーグチー外相は国連事務総長および安保理議長に宛てた書簡において「2025年6月13日から2025年6月24日までのイラン・イスラム共和国に対するシオニスト政権イスラエルの攻撃行動に関する2025年6月13日付書簡(S/2025/379)およびその他の関連文書に基づき、国際平和と安全の維持における安保理の主要な責任を果たす必要性をここに提起する」と述べています。

この書簡ではまた「本年6月13日にイスラエルが対イラン侵略を開始したことは国連憲章第2条第4項の明白な違反とされており、また多くの居住地域、民間人、そして民間インフラが意図的に攻撃されていることは公然たる国際法違反とみなされる。被害の全容はまだ調査中であるが、複数の病院や救援センターが攻撃対象となっており、これは国際人道法の重大な違反である。また、民間人の日常生活のかく乱を目的として、一部のエネルギー施設が攻撃された」とされています。

さらに「IAEA国際原子力機関の監視下にあるテヘラン南方ゴム、イラン中部アラーク、ナタンズ、及びイスファハーンの各都市の核施設もイスラエル政権とアメリカによる攻撃の標的となっており、これは国連憲章、NPT核兵器不拡散条約、IAEAの文書およびその決議に対する重大な違反とみなされる」と述べられています。

続けて「この侵略を受けて、多数の国連加盟国や地域・国際機関が、この侵略と攻撃を国連憲章の重大な違反とみなし、最も強い言葉で非難した。そうした機関にはNAM非同盟運動(2025年6月13日付声明)、SCO上海協力機構(2025年6月17日付声明)、BRICS新興経済国グループ(2025年6月25日付声明)、国連憲章擁護友好国グループ(2025年6月14日および24日付声明)、LASアラブ連盟(2025年6月21日付声明)、GCCペルシャ湾岸協力会議(2025年6月17日付声明)が含まれる。さらに、OICイスラム協力機構も2025年6月22日付決議を通じて今回の侵略行為を強く非難した」とされています。

そして「現在の状況に鑑み、国連憲章の規定を履行するため、また国連憲章第39条に基づき安保理にはイスラエル政権によるイランの国家主権と領土保全に対する侵略行為の存在の立証義務があることを考慮し、安保理に対しイスラエル政権と米国を侵略行為の開始者として特定し、これらの政権に賠償金の支払いと損害賠償を含むその後の引責を受諾させるよう、ここに公式に要請する」となっています。

そして最後に「前述の侵略行為は、国際法の根本的支柱に対する公然たる攻撃であり、これを無視し、そこから生じる法的結果を無視することは、国連体制の信頼性を深刻に損なうとともに、国際舞台における法の支配に対する現実的な脅威となり、我々の地域・国際社会における将来の国際関係において無法状態の下地を生み出すことになる」と結論付けられています。

 

 


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