イランが肺がん治療用スマートワクチンの開発に成功
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肺がん治療用スマートワクチンを発明したモハンマド・ホセイン・ヤズディ博士
テヘラン医科大学の准教授が、個別化された肺がん治療用スマートワクチンの開発を明らかにしました。
肺がんは世界で最も致死率の高いがんの1つとされ、より効果のある新たな治療法を見出すための研究は絶えず進歩しています。
この分野において、テヘラン医科大学バイオテクノロジー研究センター所長兼イラン薬科大学准教授のモハンマド・ホセイン・ヤズディ博士は、個別化抗がんスマートワクチンの開発において大きな歩みを進めてきました。ヤズディ博士は、イラン製の肺がん治療用スマートワクチンの開発について、「この革新的なワクチンは、mRNA技術とAI人工知能に基づく予測アルゴリズムを用いて考案・開発されており、各患者の腫瘍の遺伝子に基づいた正確な個別化治療が可能である」と述べています。
また「このようなアプローチにより、研究開発期間が大幅に短縮され、肺がんの治療と予防に新たな展望が開ける可能性が見えてきた」と語りました。
ヤズディ博士の見解では、このワクチンの際立った強みの一つは正確な予測能力とされ、膨大な試行錯誤が必要な従来のワクチンとは異なり、患者の腫瘍から得られた遺伝子データと高度なAIアルゴリズムを用いて、臨床試験に入る前に最適なワクチン候補を特定できるということです。同博士はまた、このアプローチによりワクチン開発プロセスが約90%加速され、ワクチンの設計と準備にかかる時間はわずか2~3週間に短縮される、と考えています。
ヤズディ博士は最後に「ワクチンの個別化により、がん患者の治療に加えてリスクのある患者の予防も可能になる。この特性により、ワクチンは標準的な製品から精密医療における革新的なツールへと変貌を遂げ、肺がん治療に大革命を起こすことが期待される」と強調しました。