テロとの戦いにおけるイランの重要性の高まり
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SCO上海協力機構による対テロ合同演習がイランにて実施されます。
(last modified 2025-10-29T08:00:45+00:00 )
10月 27, 2025 19:22 Asia/Tokyo
  • イランと上海協力機構
    イランと上海協力機構

SCO上海協力機構による対テロ合同演習がイランにて実施されます。

【Pars Today イラン】SCO地域対テロ機構執行委員会のウラルバク・シャルシブ委員長は、同機構加盟国による合同対テロ演習が来たる12月4日にイランで実施予定であると発表しました。「サハンド・対テロ2025」と題したこの演習は、イラン北西部のタブリーズ近郊で開催されます。シャルシブ委員長は、「この演習の招待状とプログラムは、参加する加盟国とオブザーバーに近日中に送付される」と付け加えました。SCOには現在イラン、ロシア、ベラルーシ、中国、インド、カザフスタン、キルギス、パキスタン、タジキスタン、ウズベキスタンが加盟しています。

上海協力機構は、多国間の安全保障、経済、政治協力のために設立された政府間組織です。この組織は、1996年に中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタンの指導者らにより、テロリズムと国境を越えた犯罪との闘いを目的として設立されました。その後まもなくウズベキスタンが加盟し、正式に上海協力機構(SCO)と改称されました。当初は中央アジアにおけるアメリカの影響力に対する盾として位置付けられていましたが、2017年にはインドとパキスタン、2023年にはイラン、2024年にはベラルーシが加盟し、活動範囲も徐々に拡大しています。

SCOは当初から安全保障上のアプローチに基づき、ロシアから中央アジア諸国、そして中国に至るまでの加盟国の領土において、テロリズムや過激主義、組織犯罪、麻薬との闘いといった活動が増加する可能性を踏まえ、主にテロリズムや過激主義との闘い、組織犯罪、麻薬撲滅を目的として設立されました。イランがSCOに加盟し、同機構の対テロ演習を主催したことで、この分野におけるイランの役割はさらに重要になります。

イランは、テロリズムと過激主義との闘いにおける貴重な経験をSCO加盟国に提供することができます。テロリズムという現象は、現代世界における主要な安全保障上の課題の一つであり、人命を脅かすだけでなく、各国の政治的・経済的安定にも影響を与えています。地政学的に繊細な立場にあるイランは、常にテロの脅威にさらされ、同時にこの現象への対処に努めてきました。

イランは西アジア地域におけるテロとの闘いにおいて主要な役割を担っており、軍事、外交、諜報活動、そして地域および国際レベルでの多国間戦略の採用を通じて、テロとの闘いにおいて重要な役割を果たしてきました。この闘いの道のりには課題が伴いますが、テロの脅威を軽減し、地域および国家の安全保障を維持するためのイランの行動は、意義深く、効果的でした。

近年、イランはイラクとシリアにおけるテロ組織、特にISISとの闘いにおいて積極的な役割を果たしてきました。この分野におけるイランの重要な活動として、イラクとシリアの合法政権への支援、軍事顧問の派遣、そして地域諸国との諜報活動における協力が挙げられます。

特に地域レベルにおいて、イランはテロリズムと過激主義との闘いにおける先駆者であり、シリア、そしてイラクにおけるテロ組織の活動の形成と拡大以来、イランは両国政府と幅広く協力し、両国におけるタクフィール派テロリストの撲滅に取り組んできました。これらの措置は、地域におけるテロの脅威を軽減するだけでなく、イラン国境への不安拡大の阻止にも貢献しました。

イランは国際舞台でもテロとの闘いに尽力しています。その一例が、2001年9月11日の同時多発テロ後に採択された国連安全保障理事会決議1373への支持表明です。イランは、安全保障とテロ対策に関する地域的および国際的な会議にも積極的に参加しており、テロの定義における二重基準への対処の必要性を強調してきました。

テロとの戦いは、イランの国家安全保障に直接的な影響を与えてきました。国境の脅威の軽減、防衛能力の増強、そして国内の結束強化は、この戦いの成果の一つです。イランはまた、安全保障機関と情報機関を強化することで、潜在的な脅威への備えを強化することができました。今回、SCOの対テロ演習がイランで開催されることで、アジアおよび独立国家共同体(CIS)における地域レベルの安全保障構築に向けた新たな一歩が踏み出されることになります。

 

 


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