イランの観光の魅力
北西部オルミーエの由緒あるジャーメ・モスクと博物館
イラン北西部西アーザルバーイジャーン州の町オルミーエにあるジャーメ・モスクは、セルジューク朝時代のもので、この町の中心部の旧市街にあります。
このモスクは、礼拝者が是非ここで祈祷や礼拝をしたいと思うほど、美しい装飾が施されています。
研究者の間では、このジャーメ・モスクは、この4つのアーチに施されているデザインから、イスラム教徒のイラン平定後、サーサーン朝時代のゾロアスター教の寺院を元に建設されたと考えられています。
このモスクは、様々な時代の統治者の指示により、増改築が行われました。
注目すべきなのは、このモスクの壁に存在する3つの碑文であり、そのうちの1つは、およそ200年ほど前のガージャール朝のファトフアリー・シャーのものとされています。これらはそれぞれ、注目すべき独自の美しさを有しています。
このモスクの敷地は長方形で、石の彫刻を施した2つの入り口と、市内にある昔のバザールにつながっています。
オルミーエ博物館
この博物館は、今から50年ほど前に建てられたもので、建物の面積は750平方メートル、敷地の総面積は2000平方メートルに及びます。その後、博物館の拡張と、収蔵品の管理を目的に、地下に比較的大きい保管庫が追加されました。
この博物館は、様々な時代の遺物を展示している大きなサロンが1つと、民族博物館になっている小さなホールが1つあります。この博物館には、コーランやイスラム・宗教関係を中心とした手書きの写本のコレクションが収蔵されています。また、先史時代、歴史時代、そしてイスラム時代の遺物、そして国民芸術や民俗学的な装飾品、手工芸品なども展示されています。
この博物館には2万6000点以上の歴史学的、民俗学的な遺物が収蔵されており、そのうち最も古いものは紀元前7000年紀のものとされています。また紀元前3000年紀のものとされる3つの楔形文字が展示されています。なお、これらの収蔵品のうち最も新しいものは、ガージャール朝時代のものです。