イラン政府による来年度予算の国会提出
イラン政府が、来年度予算案を国会に提出しました。
アミーンザーデ解説員
イランのローハーニー大統領は、4日日曜、国会の会議に出席し、来年度の開発計画と財政政策を説明しました。8%の経済成長の実現が、イランの開発計画のひとつとなっています。この目標実現は、全体政策における経済の安定など、数多くの要素にかかっています。ローハーニー大統領は、これに関する指標を提示し、その中で、政府によるインフレ抑制に触れ、「政府は3年もかからないうちに、インフレ率を40%から10%以下に抑制することができた」と語りました。
政府が提示した統計によれば、昨年4月、新たに120万人以上が労働市場に入り、そのうちおよそ70万人は職に就くことができましたが、およそ50万人は職を得られていません。関係者の努力により、彼らが職を得る土台が整えられる必要があります。この統計は、雇用の創出に向けた政府の努力と同時に、今後も困難な状況が続くことを示しています。こうしたことから、来年度予算では、政府の目標実現の責任の重要な部分が反映されています。特に来年は、今期政府の活動の最終年となります。
雇用の創出に関する目標実現の方法のひとつは、都市開発プロジェクトの実施と予算の確保です。政府は、およそ3000億ドルの一般予算のうち、5分の1近くを都市開発予算に当てていますが、この部門にこれほどの予算が当てられるのは初めてのことです。この注目に値する増加は、経済開発に適した下地を整えうるものです。
政府はこれまで、インフレの抑制に成功してきました。インフレの抑制は、緊縮財政政策によって実現することができます。しかし、経済の低迷も続いています。そのため、原油依存からの解放を目標にする必要があるでしょう。同時に、政府は雇用を創出するため、国内外の投資の成長に集中しています。この中で、抵抗経済の推進と石油への依存の縮小が、来年度予算案の主なアプローチとなっています。
現在、石油・天然ガスの部門において、石油の増産に向けた動きが始まっています。石油は最近まで、財政確保における柱と見なされてきました。しかし現在、その役割は薄れつつあります。イラン経済における石油の最も重要な役割は、国家の外貨収入の85%以上を確保することです。この20年、平均して国家歳入のおよそ54%が石油収入によるものでした。こうした中、近年における石油価格の上昇は一時的なもので、特にこの2年は、イランの石油売却への制裁が強化された一方、石油価格が急落したことで、石油収入が減少しました。この減少は、抵抗経済の必要性が今まで以上に注目される経験となりました。そのため、第5次開発計画の初めから、少しずつ、石油への依存の縮小が始まりました。現在、石油収入の減少による衝撃は、国会での専門的な検討の段階にある第6時開発計画に影を落とす可能性があります。
今期政府は昨年、財政の石油への依存をおよそ25%にまで削減しました。現在、政府の経済チームは、来年度予算を、実際の石油価格など、現在の経済状況に合わせて調整しようとしています。来年度予算では、石油価格は1バレル平均50ドルを想定して計算されています。こうした中、こうした予想に対し、国会の審議の中で、どのような変更が加えられるかを見るべきでしょう。
いずれにせよ、来年度の予算の基盤や経済活動は、抵抗経済の指標に基づいたものでなければなりません。イランの経済部門に対する制裁の解除はひとつの機会ですが、イラン経済の全ての問題を解決するものではありません。イラン経済は、停滞からの脱出、富の生産、開発、雇用の創出に向け、石油の他にも多くの利点や可能性を有しています。投資・金融市場の安定と生産への支援は、イラン経済が最も必要としていることなのです。