一日一冊、本の紹介(52)
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イランは長年にわたり、大きな文明が栄えた地でした。イランの人々はともに生きることを学び、ほかの人々にそれをを教えたのです。
(last modified 2025-06-22T07:17:28+00:00 )
1月 29, 2017 19:45 Asia/Tokyo
  • 一日一冊、本の紹介(52)

イランは長年にわたり、大きな文明が栄えた地でした。イランの人々はともに生きることを学び、ほかの人々にそれをを教えたのです。

ゾロアスター教徒、ユダヤ教徒、マンデア教徒、キリスト教徒のアッシリア教徒やアルメニア教徒がシーア派、スンニ派のイスラム教徒とともに、長年、平和的かつ平等に暮らしています。彼らが共生することで、イランでは文明が繁栄したのです。イランの地は、「宗教の平和の地」だと考えられています。

著書、『イラン、宗教の平和の地』は、イランを聖なる宗教の地として紹介しながら、イランの宗教少数派の慣習や生活について触れている本です。この本には、次のようにあります。

「イスラムの預言者ムハンマドが宗教少数派の権利を正式に認めたときから、様々な時代において、非イスラム教徒の少数派は、イランの地で平和で安全な社会生活を送っていた。この時期の最初の500年間は、学術・政治において、イスラム教徒と非イスラム教徒の協力が最も高まった時代だった。その結果、翻訳活動が盛んになり、天文学、医学といった学問が拡大した。その後、モンゴルやティムールの攻撃により中断したが、サファヴィー朝が出現すると、アルメニア教徒、ユダヤ教徒、アッシリア教徒、ゾロアスター教徒、マンデア教徒の社会に繁栄と安定が戻ってきた。現在、こういった宗教少数派の社会は、政治、経済、文化においてイスラム教徒と同等の権利を有しており、彼らは人口の1%だが、宗教的な差別を感じていない」

この本、『イラン、宗教の平和の地』は、イランの宗教少数派の生活や慣習を伝える美しく新しい写真が含まれています。また、イスラム的な慣習に関する写真も掲載されています。この本の著者で写真家のアッバース・タフヴィールダールはこれまでに宗教や文化に関する仕事を行った経歴を有し、歴史的な調査によりこのテーマを扱い、注目に値する作品を作ることに成功しました。