2月 27, 2016 22:19 Asia/Tokyo
  • IAEA国際原子力機関の天野事務局長
    IAEA国際原子力機関の天野事務局長

IAEA国際原子力機関の天野事務局長が、核合意の実行後、イランの核計画に関する報告を提示しました。

アミーンザーデ解説員

天野事務局長は26日金曜にIAEA理事会に提出した報告の中で、イランの核計画における実態調査の結果について語りました。この報告は、ロードマップに沿って、包括的共同行動計画の枠内で、イランと6カ国の合意に関するすべての計画が実施されたことを示しています。この報告では、「イランは包括的共同行動計画が合意された日からその実施までの間、この中での核に関する取り決めを実行するために、必要な歩みを進めた」とされています。

天野事務局長の報告は全般に、IAEAが以前にも認めていたイランの主な取り決めの実行を確認しており、そのときから現在まで、何の変化も生じていないと述べています。天野事務局長の報告は、IAEA理事会と平行して安保理にも提示され、概して核合意の枠内でのイランの行動に関するものとなっています。

2015年1月20日、安保理はIAEA事務局長に対し、核合意の実施の間、イランの核関連の取り決めの実態調査と必要な監視を行うよう求める決議を採択しました。この決議により、IAEA理事会は2015年8月25日、事務局長に対し、核合意の中で義務付けられているイランの核関連の取り決めの実態調査と必要な監視を実行する許可を出しました。IAEA理事会は2006年3月8日、イランの核問題を安保理に付託し、その後、6つの対イラン決議が採択されました。

安保理は国連憲章第7章に基づいて採択された決議の中で、イランのウラン濃縮計画を国際的な平和と治安に対する脅威だとしました。その主張は単に政治的な目的で提示されたものでした。しかしながらこの問題は最終的にイランとIAEAのロードマップの実行の枠内で終結され、過去の決議のすべてが解除されました。

現在過去のすべての問題が、ロードマップとイランと6カ国の合意の枠内で、IAEAの報告が提示されることで終結しました。実際、証拠が一切提示されなかった主張は、過去のものとなりました。

核合意の実現は、イランの敵のシナリオを失敗させました。現在、国際法の見地から、イランは国連憲章第7章から外れています、イランは同時に、核問題、安保理加盟国の一部から大きく反対されていたウラン濃縮の継続に関する自らの権利を手にしています。イランの核活動の平和性に基づく理事会の決議はこうした業績を正式に認めるものでした。

このため、包括的共同行動計画は、欠陥や不足があるものの、ひとつの成果です。これに基づき、イランは、核燃料サイクルとウラン濃縮を含む平和的核計画を有する国となっています。こうした成果は一つの政治的勝利です。とはいえ、イランは信頼醸成の原則を強調することで、核計画において一部の時間的制限を受け入れたのです。

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